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香川惜しかった「おいしい」ゴール

[ 2008年6月3日 06:00 ]

<日本・オマーン>後半、ドリブル突破する香川

 【日本3―0オマーン】平成生まれ初の日本代表選手となったMF香川が、またひとつ歴史に名前を刻んだ。後半27分、大久保に代わって日産スタジアムのピッチへ。19歳77日でのW杯予選デビューは、80年12月のシンガポール戦に出場した風間八宏(当時筑波大)の19歳67日に次いで史上2番目、93年のJ発足後では最年少出場となった。

 3―0とすでに大勢が決していたシーンでの投入。岡田監督から「守備をしっかりするように。攻撃ではパスをはたいて裏に抜けろ」と言われて送り出された。後半ロスタイムにはMF遠藤の左CKをフリーで頭で合わせたシーンも。「おいしい」と思ったそうだが、GKに阻まれた。「緊張はしなかった。向こうは勝ちにいく姿勢がなかったし、あまり強くなかった。出られたことは、いい経験だった。プラスに考えたい」。戦後最年少記録となるゴールはお預けとなったが、経験はしっかり体に刻み込んだ。

 神戸で生まれ育ち、中学入学と同時に仙台のFCみやぎユースにサッカー留学。高校1年時にC大阪スカウトの目に留まり、飛び級でプロ入りをつかんだ。幾多のブラジル選手を育てたC大阪のクルピ監督も「カカー(ACミラン)並みの才能だ」と絶賛するが、日本代表入り後も練習には寮からママチャリを10分こいで通い、夢はあこがれの女優・長澤まさみに会うこと。チームメートと買い物に行き、母の日のためにスカーフを購入、と素顔は素朴そのものだ。次はしゃく熱のアウェー戦。そこでこそ香川の若さが生きてくる。

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2008年6月3日のニュース