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山本寛斎氏 凝縮の8分絶賛も「本番は伝統を掘り下げること必要」

[ 2016年8月23日 05:30 ]

 世界的ファッションデザイナーの山本寛斎氏(72)は、閉会式について「きれいな色が印象に強く残った」と専門的な観点で感想を述べた。

 約30年前にフランスと米国のデザイナー陣とリオデジャネイロとサンパウロを旅した思い出があり「サンバを踊りながらモデルに服を着せていくドレッサーに驚かされた。リオ大会は親近感を持って見ていた」と説明。閉会式では青や黄を効果的に使っていたリオの演出や各国選手団の国旗に着目し「国民はきれいな色が好きだと一番感じたし、改めて世界中の国旗は原色できれいだった。きれいな色を着るということは“お祭りを待つ”という意味があるんです」と強調。人々が祭典を楽しんだ表れだったとし「治安や経済面など不安要素が指摘されていたが、ブラジルのベストを尽くした」と評価した。

 一方、東京のアピールは「8分に凝縮され素晴らしかった」とした一方「今日的な要素が多くなっている気がした。本番は日本の伝統的なものを深く掘り下げることが必要」とも指摘。東京五輪の開会式の演出家として期待する声は多く「一国民としてお役に立ちたい」と意欲を示した。

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2016年8月23日のニュース