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ロシア パラ不参加 除外取り消しの訴え却下 薬物問題で仲裁裁判所

[ 2016年8月23日 21:00 ]

 スポーツ仲裁裁判所(CAS)は23日、ロシアの国ぐるみのドーピング問題で、9月のリオデジャネイロ・パラリンピックから同国選手団を全面除外した国際パラリンピック委員会(IPC)の処分取り消しを求めたロシア・パラリンピック委員会(RPC)の提訴を却下すると発表した。

 2012年ロンドン大会の金メダル数は中国に次ぐ2位の36個を獲得した強豪国が、障害者スポーツ最大の祭典に不参加となる。ロシアはリオ大会の18競技で267選手の出場枠を得ていた。

 CASによると、15日のRPCの提訴を受け、22日にリオデジャネイロで聴聞会を開いた。ロシアの除外決定に至るIPCの手続きに不備がないことが明らかになり、RPCも決定を覆すだけの証拠を提出しなかった。

 IPCのクレーブン会長は「われわれの強い信念が明確に示された。ドーピングがパラリンピックに入り込む余地は一切ない」との声明を発表した。

 世界反ドーピング機関(WADA)の調査チームが7月に12~15年に陽性反応を示したロシアのパラリンピック選手の35検体が不正操作の対象になったと報告した。IPCは7日にRPCを資格停止とし、ロシアをリオ大会から締め出すと発表していた。

 IPCとともにWADAから除外検討を勧告された国際オリンピック委員会(IOC)は「個人の権利」を重視し、条件付きでロシア選手団のリオ五輪参加を認めている。(共同)

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2016年8月23日のニュース