22年度JRA賞年度代表馬はイクイノックス!史上5組目キタサンブラックと父子受賞、今年も3歳牡馬

[ 2023年1月11日 05:30 ]

2022年度JRA賞

22年有馬記念を制したイクイノックス。鞍上のルメールは愛馬をいたわる(撮影・郡司 修)
Photo By スポニチ

 2022年度JRA賞受賞馬選考委員会が10日、各賞を発表した。年度代表馬は天皇賞・秋、有馬記念のG1・2勝を挙げたイクイノックス。記者投票総数288票中282票を獲得。得票率97・9%は前年度のエフフォーリア(同93・6%)を上回る堂々の受賞。最優秀3歳牡馬も同時受賞となった。最優秀障害馬は昨年4月の中山グランドジャンプで歴代最多のJ・G1・9勝の金字塔を打ち立てたオジュウチョウサンがわずか1票差で、中山大障害を制したニシノデイジーを抑えた。16~18、21年に続く5度目の受賞で花道を飾った。

 「年度代表馬」「最優秀3歳牡馬」をダブル受賞した現役最強馬イクイノックス。16、17年の年度代表馬に輝いた父キタサンブラックも成し遂げられなかった3歳での受賞だ。父子による年度代表馬受賞は、父トウショウボーイ&子ミスターシービー、父シンボリルドルフ&子トウカイテイオー、父ディープインパクト&子ジェンティルドンナ、父ロードカナロア&子アーモンドアイに次いで5組目。昨年のエフフォーリアに続く3歳牡馬による年度代表馬選出となった。

 一報を受けた木村哲也師は「年度代表馬という名誉ある賞をいただいて光栄です。これもひとえに馬主、厩舎スタッフをはじめ関係者の皆さまに支えていただき、またファンの皆さまに背中を押していただき受賞することができたものと思います」と感謝を口にした。

 クラシックは無冠。それでも歴戦の古馬を相手にした天皇賞・秋、有馬記念で次元の違う強さを証明した。主戦のルメールは「1年間でだんだんと良くなり、特に秋からは大人になって素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれました。今年も凄く楽しみです」と春から秋の成長を実感。牡馬クラシック無冠の3歳馬が年度代表馬を受賞したのは、同じく3歳秋に天皇賞、有馬記念を制した02年シンボリクリスエス以来2度目となった。

 春の具体的なローテーションは未定ながら当然、海外挑戦も選択肢の中に入る。卓越したスピード、豊富なスタミナを備え、世界中のビッグタイトルが射程圏内にある。父の成し遂げられなかった海外G1制覇へ。そして2年連続の年度代表馬へ。23年の中央競馬もイクイノックスを中心に回っていく。

 ▼シルクレーシング米本昌史代表 このたびは名誉ある賞に選出いただき誠にありがとうございました。イクイノックスは昨年のどのレースでも成長を感じさせてくれ、また凄いパフォーマンスを発揮してくれました。印象的だったのは直線で鋭く伸びた天皇賞・秋と4コーナーから手応え抜群に抜け出した有馬記念でした。まだまだ成長過程。今年の活躍も楽しみです。

 ▽JRA賞 啓衆社(専門紙ケイシュウニュースの前身)主催で1954年スタート。72年からはJRA発行の月刊誌「優駿」選定となり、87年からJRA賞としてJRA主催になった。選考方法は年度代表馬、各部門賞を全国の競馬記者クラブ11団体に所属する記者(クラブ歴3年以上、会友含む)288人の投票で決定。地方馬、外国馬も選考対象。3分の1以上の票を得た1位馬を受賞馬に決定。3分の1に達しなかった場合は選考委員会が受賞馬を審議するが、今年は3分の1に達しなかった部門はなかった。

 ◆イクイノックス 父キタサンブラック 母シャトーブランシュ(母の父キングヘイロー)牡4歳 シルクレーシング 美浦・木村 主戦騎手ルメール ノーザンファーム 4戦2勝 7億6116万8000円(天皇賞・秋、有馬記念)

 ※プロフィルの見方 馬名、父、母(母の父)、現在の性齢、馬主、厩舎、受賞騎手、生産者、22年の成績、同獲得賞金(G1優勝レース)

続きを表示

この記事のフォト

2023年1月11日のニュース