エアシャカール 海外挑戦で成長し2冠

[ 2021年7月23日 05:30 ]

 【競馬人生劇場・平松さとし】現地時間24日、英国でキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1)が行われる。

 今から21年も前の2000年、この大一番に挑戦したのがエアシャカールだ。同馬はその年の春に皐月賞(G1)を優勝した後、日本ダービーを鼻差2着。その直後、3歳のうちに果敢に英国へ渡った。アグレッシブな海外遠征は時代の先取り感が半端でないが、管理していた森秀行調教師はサラリと次のように述べた。「行ける時に行こうと考えただけです」

 結果はモンジューの5着に敗れたが、その約2週間前、陣営は歓喜にあふれていた。一緒に現地入りしていたアグネスワールドがロイヤルアスコット開催のキングズスタンドS(G1)を2着した後、ニューマーケットのジュライC(G1)に挑戦。騎乗した武豊騎手は笑顔で次のように語った。

 「アスコットの時は少し余裕がある感じだったけど、叩かれて思った通り良くなっていました。良い状態なら通用することは去年から分かっていました」

 去年から、というのはアグネスワールドが前年に仏国でアベイユドロンシャン賞(G1)を優勝していたから。同馬にとって海外でのG1制覇はこれが2度目だったのだ。日本ではG1勝ちのない馬での偉業に森師は言った。

 「アグネスワールドはコーナリングがあまり上手ではないけど、凄いスピードの持ち主なのは間違いないんです」

 だから直線コースのG1がある欧州へ遠征。思惑通り2つも金星を射止めたのだ。20年以上前の話だが、当時から海の向こうで多くの経験を積んでいた伯楽と天才騎手のコンビだからこその偉業達成だったわけだ。

 ちなみにキングジョージで敗れたエアシャカールに関しては、武豊騎手が言った。

 「現状では力差があったけど、馬にとっては今後の成長につながる良い経験になったと思います」

 日本のNo・1ジョッキーのこの言葉通り、同馬は秋に菊花賞(G1)を優勝。最も3冠馬に近づいた2冠馬となるのだった。(フリーライター)

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