凱旋門賞直行クロノジェネシス ひと叩きしてほしいが…

[ 2021年7月2日 05:30 ]

<宝塚記念>グランプリ3連覇を果たしたクロノジェネシス(中央)=撮影・亀井 直樹
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 【競馬人生劇場・平松さとし】1999年の話だ。この年の凱旋門賞を目指したエルコンドルパサーは約半年前にはフランス入り。7月4日にはサンクルー大賞(G1)を優勝した。

 この時の同レースは当時、史上最強牝馬といわれたボルジアや仏愛ダービーを勝ったドリームウェル、前年の凱旋門賞1、3着のサガミックス、タイガーヒルらがいて「過去最高のメンバー」と言われた。しかし終わってみれば日本からの挑戦者が2着タイガーヒルに2馬身半、3、4着のドリームウェル、サガミックスには5馬身の差をつけて圧勝したのだ。

 ただ、必ずしも楽な競馬だったわけではない。道中、ドリームウェルに乗っかけられて後肢に外傷を負った。前を行く馬の落鉄した蹄鉄が飛んできた時はカッとなり掛かりそうになった。その都度、蛯名正義騎手(当時、現調教師)が上手になだめることができたおかげで戴冠できたのだ。

 そもそもレース前にもピンチがあった。イレ込んで異常に発汗したのだ。この時は現地の厩舎スタッフが「馬体を洗ってから歩かせると良い」と助言をくれた。その通りにすると落ち着いた。長期滞在によりスタッフ同士のコミュニケーションが取れていたからこその成果だった。

 さて、先週の宝塚記念(G1)を制したクロノジェネシス(牝5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)が凱旋門賞に挑戦するようだ。ナカヤマフェスタとオルフェーヴルは凱旋門賞で2着(延べ3回)しているが、どちらも宝塚記念優勝馬。それだけにクロノジェネシスにも期待がかかるが、どうやらぶっつけでの挑戦になるらしい。

 そこで気になるデータがある。1965年のシーバードが2カ月29日ぶりの出走で優勝しているが、以降、それ以上に間の空いた馬の勝利はない。日本馬で2着した延べ4頭も全て前哨戦を叩いていたし、逆にディープインパクトほどの馬でもぶっつけでは敗れている。

 エルコンドルパサーほどの長期滞在でなくてもよいかもしれないが、データ的にはひと叩きしていただきたいのだが、果たしてどうなるだろう…。(ターフライター)

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