【フラワーC】ホウオウイクセル脚質転換V!「メジロ」ゆかりの血統娘がクラシック戦線名乗り

[ 2021年3月21日 05:30 ]

フラワーカップを制した丸田はホウオウイクセルの鞍上でガッツポーズ(撮影・西川祐介)
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 3歳牝馬重賞「第35回フラワーC」が20日、中山競馬場で行われ、5番人気ホウオウイクセル(牝=高柳瑞)が2度目の挑戦で重賞初制覇を果たした。6代母まで名門「メジロ」の冠名が名を連ねる血統娘が、堂々と牝馬クラシック路線に挑む。

 歴代勝ち馬で最も軽い414キロ。ひときわ小さな馬体がインコースから突き抜けた。ホウオウイクセルは道中、逃げ馬の直後の経済コースで体力温存。4角で先頭に立つと、外を通った有力馬を尻目に早々とセーフティーリードを奪った。前走のフェアリーS(2着)までは追い込み一辺倒も、あっと驚く脚質転換で重賞タイトルをつかんだ。

 「作戦通り!狙ってました」。丸田はしてやったりの笑顔。JRA重賞8勝目の34歳は「上手に競馬ができるのが強み。内枠、馬場を考えて位置を取りに行こうと思っていた。納得のポジションでした」と誇らしげに振り返った。デビューから4戦連続で手綱を取る相棒と共に大舞台へ。「最近は攻め馬でも手応えが凄くいい。距離が延びてもいい」と先を見据えた。

 開業11年目でうれしいJRA重賞初勝利の高柳瑞師は「ジョッキーがうまく乗ってくれた」と鞍上を手放しで称賛。次走の候補に桜花賞(4月11日、阪神)が挙がるが、「間隔が詰まっているので、オーナーと相談して決めます」と明言は避けた。6代母まで名門「メジロ」の冠名が名を連ねる血筋で、父の母エアグルーヴ、母の母メジロドーベルは共にオークス馬。牝馬クラシック戦線で活躍することを宿命付けられたイクセルの才能が、春光差し込む中山で見事に花開いた。

 ◆ホウオウイクセル 父ルーラーシップ 母メジロオードリー(母の父スペシャルウィーク)18年4月16日生まれ 牝3歳 美浦・高柳瑞厩舎所属 馬主・小笹芳央氏 生産者・北海道洞爺湖町のレイクヴィラファーム 戦績4戦2勝(重賞初制覇)総獲得賞金5662万7000円。馬名の由来は冠名+ベルギーの地名。

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2021年3月21日のニュース