横山典×デットーリ 日英の名騎手対決が待ち遠しい

[ 2019年9月13日 05:30 ]

トロワゼトワルで京成杯AHを制した横山典騎手(撮影・平松 さとし)
Photo By スポニチ

 【競馬人生劇場・平松さとし】先月はほぼ1カ月イギリスにいた。その際、L・デットーリ騎手に時間を割いていただき、インタビューをさせてもらった。

 帰国後の今週半ばには美浦トレセンで横山典弘騎手に久しぶりに長い時間をとっていただき、話をした。横山典騎手は先週、トロワゼトワルに騎乗して京成杯AH(G3)を見事に優勝。以前、差して勝ったことのあるこの馬で、前半の半マイルのうち3ハロンにわたり10秒台のラップを刻む逃げ。普通に考えれば相当の速いペースで、事実、2番手以下の馬たちは誰も追いかけて来なかった。他を突き放しての逃走劇となったわけだ。

 外野からは最後まで持つのか?と見えたレースぶりだったが、バテるどころかセーフティーリードを保ったまま1分30秒3のレコードタイムで逃げ切った。

 「普通に考えたら速いのかもしれないけど、馬と会話をしながら感性で乗りました」

 たびたび我々ファンをアッと言わせる好騎乗を見せる大ベテランはそう語った。“さすが”である。

 そんな横山典騎手が現在楽しみにしているのが、デットーリ騎手の久々の来日だ。そこでデットーリ騎手のインタビューやその騎乗ぶりを思い起こすと、2人の言動や手綱さばきに共通する点が多々あることに気付かされる。

 凱旋門賞3連覇を目指すエネイブル。現在世界最強と目されるこの牝馬をデットーリ騎手は前走では逃がして、前々走では追い込ませて、いずれも勝利に導いている。

 競馬の世界ではよく馬7騎手3などといわれるが、彼らの手綱さばきを見ていると、時にはその割合が真逆になるのでは!?と感じさせる。デットーリ騎手が来日するのは11月あたりになりそうだが、早くも日英の名手の対決が待ち切れない。2人から話を聞いてそう思った次第である。(フリーライター)

続きを表示

2019年9月13日のニュース