【多摩川・グランドチャンピオン】柳沢 20年目の初SG!コンマ01スタートから独り旅「夢みたい」

[ 2019年6月24日 05:30 ]

<グランドチャンピオン優勝戦>水面に投げ込まれガッツポーズする柳沢(撮影・久冨木 修)
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 ボートレース多摩川のSG「第29回グランドチャンピオン」は23日、12Rで優勝戦が行われた。1号艇の柳沢一(38=愛知)がコンマ01のスタートを踏み込んで逃げ切り、SG初制覇を達成。優勝賞金3300万円とともに、7月10日から地元とこなめで開催されるSGオーシャンカップの出場権利を獲得した。賞金ランキングは4位に上昇し、グランプリ(12月17~22日、住之江)初出場も視野に入った。

 デビュー20年目の柳沢がSG初制覇を達成した。「夢みたい。幸せな3周だった。この19年間はあっという間だった。SGを獲るには力が足りないと思っていたが諦めたことはなかった。何が必要か考えてきた」。地道な努力が報われた。

 インから繰り出したスタートはコンマ01。気迫の踏み込みで1Mを先マイ。差し迫る太田をバックで抑えて2Mを先頭でターンした。あとは独り旅。最後は右手で握り拳をつくり、ゴールを駆け抜けた。

 「スタート展示が届いていなかったので、本番は遅れるわけにはいかないと思ったが早過ぎた。1Mも思いの外、差されていた。これはヤバいと思ってバックで締めた時に太田さんとぶつかってしまった。申し訳なかったが、2Mを回って後ろと離れていたので大丈夫だなと思った」。大一番を終えた後とは思えない淡々とした姿は、普段の柳沢と何も変わらなかった。

 ターニングポイントは4日目12R。5コースからまくり差しを決め、予選1位通過を果たした。「流れがいいなと感じた」。運をつかんだらもう離さない。準優勝戦1着→優勝戦1号艇の王道を突き進んだ。

 師匠の原田幸哉、同じ愛知支部のメンバー、そして中野次郎と萩原秀人の同期2人も出場。師匠や仲間たちに激励を受けた。同期とはSG初制覇を懸けて切磋琢磨(せっさたくま)した。「誰が欠けてもこの優勝はなかった。大切な人たちです」。心強い存在に感謝した。

 賞金ランキングは4位に上昇。初のグランプリ出場に向けて前進した。さらに地元とこなめのオーシャンCの出場権利を獲得した。「まだ足りないことや試したいことがある」と、凱旋レースに向けて気持ちを引き締めた。地元ファンに成長した姿を披露する。

 ◆柳沢 一(やなぎさわ・はじめ)1981年(昭56)4月6日生まれ、愛知県出身の38歳。愛知支部所属の86期生。00年5月に蒲郡でデビュー。同6月に平和島で初1着。02年9月に多摩川一般戦で初優勝。SGは3優出1V、G1は11優出4V。主な同期は萩原秀人、中野次郎、森永淳。1メートル65、51キロ。血液型AB。

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