ハッピーグリン 香港G1で8着も…歴史に1ページ

[ 2019年5月31日 05:30 ]

香港の国際競走に挑戦したハッピーグリンと服部
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 【地方からの風】香港の国際G1「チャンピオンズ&チャターC」(26日、シャティン競馬場、芝2400メートル、9頭)に挑戦したホッカイドウ競馬所属のハッピーグリン(牡4=田中淳)が29日に帰国した。

 勝ったエグザルタントから17馬身差の8着。騎乗した服部茂は「最後は苦しくなってもたれた」と悔しそうに話した。雨の影響で力のいる緩い馬場、それでいて例年より時計が速い特殊な馬場状態だったこと、道中で外々を回らされたロスなどが敗因に挙がった。初海外は力及ばずの結果だったが、グリンが刻んだ一歩は大きな意味を持つ。

 地方馬の海外遠征は17年にTCK所属馬が韓国で出走して以来、延べ19頭目。招待ではないレースへの挑戦は今回が初めてだった。グリンは地方競馬全国協会が19年度から新しく実施した国際競走出走奨励金(最大500万円)の対象第1号になり、加えてクラウドファンディングで支援者から集まった285万円余りが遠征費用に充てられた。

 出国検疫場の選定の難航や、通常食べている飼料が持ち込めないアクシデントもあった。未知の部分が大きな遠征で難しい局面が多々あった。それでも田中淳師が「今まで知らなかったことを経験でき勉強になった。これを糧に上を目指したい。またこういう場に管理馬を連れてきたい」と話したように、今回の経験は地方競馬全体、そして後に続く人馬にとって貴重な財産。そんな大きな挑戦だった。(秋田 麻由子)

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2019年5月31日のニュース