【日本ダービー】横山武リオン昭和魂!「驚きと楽しみ」

[ 2019年5月23日 05:30 ]

リオンリオンの調教を終えて笑顔を見せる横山武史騎手
Photo By 提供写真

 「インタビュールーム ウマい話あり」はリオンリオンで日本ダービー初騎乗する横山武史に直撃した。

 ――まずはダービー初騎乗が決まった心境を。

 「日曜(19日)に騎乗していた新潟で連絡を受けました。信じられない驚きと、うれしい、楽しみという気持ちが半々です」

 ――最終追いで初コンタクト。感触は?

 「レースの前にどんな感じの馬なのか知りたかったので自分から(騎乗を)志願した。道中は気合が入って抑えるのに苦労したが、直線は手応えの割に反応がしぶかった。でもこういうタイプの馬なのでしょう。乗りやすかったし癖もつかめた」

 ――父(横山典)からアドバイスは?

 「乗り方とかは特にないですが一点だけ“少しわがままな面がある。それだけで後は悪いことはしない”と。実際に乗ってみて父の言ったことが分かりました。言葉で説明するより“乗れば分かる”ということ。レース前に一度乗っておいてよかった」

 ――父はダービー2勝を挙げている。

 「ロジユニヴァース(09年)の時は乗馬を始めて間もない頃。自宅のテレビで家族みんなで応援していました。ワンアンドオンリー(14年)は競馬学校生。実習で東京競馬場で観戦。まさかの先行策で父らしい変幻自在の騎乗でした。ゴール前は思わず叫びました。しびれましたね」

 ――改めてダービーはどんな印象か?

 「小さい頃から見ているので凄さは分かっている。この世界に入り、父の姿を見て、ダービーに出る大変さをより痛感した。凄い雰囲気で見ているだけで緊張する。まだ、実感が湧きませんが、今度は自分が乗る側になって、ゲート裏で大歓声を耳にしたら、きっと緊張すると思います」

 ――リオンリオンで思い描くレースは?

 「瞬発力というより粘りを生かすレースが合っていると思う。青葉賞もいいペースで行って逃げ切っている。余計なことを考えず、小細工なしでリズムよく走らせたい。理想はハナでペースをつくりたい。馬の力を信じたい」

 ――最後に意気込みを。

 「こういうチャンスを与えてもらった寺田オーナーと松永先生には感謝しかない。代打ですが任された以上は一騎手として結果を出したい。今は楽しみ8割、緊張2割といった感じ。いい騎乗をしたら父が褒めてくれますかね(笑い)」

 ◆横山 武史(よこやま・たけし)1998年(平10)12月22日生まれ。茨城県出身の20歳。横山典弘の三男。祖父は昭和の名騎手だった富雄氏。伯父・賀一氏は元騎手(現競馬学校教官)、兄・和生も現役騎手という競馬一家に育つ。幼少期より騎手を目指し、14年に競馬学校騎手課程(33期)入学。17年3月に美浦・鈴木伸厩舎所属でデビュー。同4日の中山1Rで初騎乗(ルーナデラセーラー7着)。4月16日の福島9RヒルノサルバドールでJRA初勝利。今年は既に25勝を挙げ1回小倉、同新潟の開催リーディングを獲得。JRA通算1323戦73勝(22日現在)。

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