【中山記念】ブライト連覇!G1馬5頭斬りで春戦線挑戦に自信

[ 2019年2月25日 05:30 ]

中山記念を制した松岡正海騎手の乗るウインブライト(撮影・西川祐介)
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 「第93回中山記念」は天皇陛下御在位30年慶祝として24日に行われ、5番人気ウインブライトが昨年に続く連覇を達成。G1馬5頭を撃破する文句なしの内容で、春のG1戦線へ大きく前進した。阪神で行われた「第63回阪急杯」は11番人気スマートオーディンが鮮やかな直線一気を決め、16年の京都新聞杯以来約2年9カ月ぶりの復活勝利を挙げた。 レース結果

 G1がくっきりと視界に入る快勝だった。ウインブライトは縦長になった隊列の4番手を追走。松岡が「展開は思った通り。いい馬の後ろで進められた」と振り返ったように、前を行く皐月賞馬エポカドーロを目標に運んだ。最内1番枠だったが、4角で迷わず外へ。直線坂下で抜け出して粘る阪神JF馬ラッキーライラックを首差で捉えると、返す刀で外に食い下がったマイルCS馬ステルヴィオも退けた。

 G1馬5頭を相手に横綱相撲。松岡は「自信を持って乗った」と胸を張った。「本格化は5歳以降」。そう信じ、公言して、ずっと調教をつけてきた。「無駄な動きを省けるよう調教してきた。位置を取りに行っても掛からない。3〜4角で指示を待つ。教え込んできたことに応えてくれるようになった」。16年11月の初勝利から15戦。レースの、調教の手綱を取り続けてきた鞍上は相棒を褒めた。自身はブライトで勝った中山金杯の翌日、馬に蹴られ右腕を骨折。このレースに間に合わせるため、約1カ月での早期復帰を果たした。これが今年の2勝目。「ブライトの重賞しか勝ってない。もっと頑張らないと」と笑った。

 管理する畠山師にとっても、昨年とはひと味違う勝利。「このメンバーで正攻法で、何か恵まれたというわけでもない。力勝負で勝てたのは自信になる。これで胸を張ってG1に行ける」と力を込めた。次走の候補は大阪杯(3月31日、阪神)と香港クイーンエリザベス2世C(4月28日、シャティン)。師は「馬の様子も見ながら、海外も視野に決めていきたい」と話した。

 重賞5勝目となったブライト。それでも松岡は満足していない。「この馬と本当に勝ちたいのはG1。今年こそ」。決して良血ではない。地道な調教の積み重ねと、強豪相手の実戦で鍛えた脚力を武器にエリートホースに挑み続ける。悲願タイトルへ。松岡とブライトのサクセスストーリーは、まだ序章が終わったにすぎない。

 ◆ウインブライト 父ステイゴールド 母サマーエタニティ(母の父アドマイヤコジーン) 牡5歳 美浦・畠山厩舎所属 馬主・ウイン 生産者・北海道新冠町コスモヴューファーム 戦績17戦7勝 総獲得賞金2億9952万3000円。

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