【阪急杯】オーディン 2年9ヶ月ぶり勝利!レース“史上最速”ド派手末脚

[ 2019年2月25日 05:30 ]

<阪急杯>直線で鋭く抜け出し、2016年以来の勝利をあげたスマートオーディン(手前)(撮影・平嶋 理子)
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 強烈な春風が仁川のターフを吹き抜けた。開幕週とは思えない4角15番手からのド派手な追い込み。決めたのは伏兵スマートオーディンだ。テン乗りで重賞Vという殊勲の手綱となった藤岡佑は馬上から「おっしゃ〜!!やったぜ!!」と雄叫びを上げた。絶妙なコンタクトと大胆な展開の読み。全て思惑通りだった。 レース結果

 17番枠から最後方追走に焦りはない。道中も慌てず末脚勝負。4角ではほとんど最後方から大外一気を選択。これも正解だった。「リズムを大切にして乗った。ピタッと折り合えたので、どれだけ脚が使えるかと。期待以上でした」。直線は大外から電光石火の末脚。繰り出した上がり3Fはレース史上最速となる33秒4。「前に取り付く脚も速かったし、抜け出してからはまだ遊ぶ余裕もあった」と馬の力走を称えた。

 今年の始動戦にスポニチ賞京都金杯を選択した池江師の狙いもハマった。2歳時に東京スポーツ杯2歳Sを制し、3歳春には毎日杯から京都新聞杯を連勝。ダービー(6着)では5番人気を集めた馬を短距離にシフトした。脚部不安により約2年間に及ぶ長期休養と転厩。一から立て直して手にした勝利だけに喜びもひとしおだろう。師は晴れ晴れとした表情だった。

 この勝利で高松宮記念(3月24日、中京)への優先出走権が与えられるが「千二にはスペシャリストもいる。千二より距離を延ばしてマイル戦の方がいいでしょう」と指揮官は展望する。次走は京王杯SC(5月11日、東京)も視野に入れるが、春最大の目標は安田記念(6月2日、東京)になりそうだ。鮮やかな復活を遂げた重賞4勝馬が、いよいよG1獲りに殴り込む。

 ◆スマートオーディン 父ダノンシャンティ 母レディアップステージ(母の父アルザオ) 牡6歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・大川徹氏 生産者・北海道新冠町スカイビーチステーブル 戦績12戦5勝 総獲得賞金1億8091万2000円。

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2019年2月25日のニュース