打越師、高知から“全国区”育成へ 今年も「リーディングを」

[ 2019年2月22日 05:30 ]

高知競馬の打越勇児師(左)と宮川実騎手。
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 【地方からの風】ついに“打倒雑賀師”の目標を達成した。

 全国リーディングに立ち、NARグランプリ2018で初めて最優秀勝利回数調教師賞に輝いた打越勇児師(46=高知)。スローガンは“厩舎一丸”。12年の開業当初から地元の大先輩に追いつけ追い越せでやってきた。その大先輩とは通算3352勝(21日現在)と勝利数の日本記録を更新し続ける雑賀正師(67)。11年から4年連続で同賞を受賞した名伯楽をついに抑えて戴冠。打越師は「応援してくれる人のお陰。雑賀先生や名古屋の角田先生(18年全国2位)と比べて出走回数が違っても、こういう賞を獲るチャンスがあるという希望ができた」と笑顔を見せた。

 研究熱心でフットワークが軽い。「勝っている先生の話を聞いたり、いいところを取り入れようと思ってやってきた」。全国を飛び回り、ホッカイドウ競馬の田中淳師に調教師としての心構えを聞いたりもした。「勝つためにいろいろな面でシビアにならなければいけないが、自分が力み過ぎても良くない。これまでより少し余裕を持って見られるようになった」。厩舎と共に自身の成長も感じている。

 「(調教師だった)祖父や父の背中が見えたかなと思うけど、まだ追いついてもいない。人も馬も“全国区”を育てたい。まずは今年も高知リーディング」。一つの目標を達成した以上、また新たな目標へ。目指すホースマンの道にゴールはない。

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2019年2月22日のニュース