【JBCクラシック】的場舞う!グランツで8年ぶりJRA参戦

[ 2018年10月31日 05:30 ]

<大井1R・新馬戦>初陣のアエノエンペラーをダイナミックな騎乗で勝利に導いた的場(撮影・村上 大輔)
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 史上初めて京都で開催されるJBC競走(11月4日)。メインのJBCクラシックでは、的場文男(62=大井)が8年ぶりのJRA参戦を果たす。地方通算最多勝記録を更新したレジェンドが、シュテルングランツ(牡7=浦和・小久保)とのコンビで華麗な“ダンス”を披露する。一方、JBCスプリントには今年の高松宮記念出走馬が5頭スタンバイ。昨年高松宮記念Vのセイウンコウセイ(牡5=上原)など芝の快速馬たちがダート界も制圧するか。

 日本一の的場が今度は古都で舞い踊る。中央では86〜10年に124戦(4勝)しているが、京都競馬場は未経験。京都には家族旅行で2度ほど訪れただけだ。「清水寺や祇園に行って嵐山に泊まった。普通にただの観光だからね。もちろん京都競馬場には行かなかったよ」とちゃめっ気たっぷりに笑った。

 JBCクラシックに挑む相棒シュテルングランツは、前走のS1東京記念Vで的場に38年連続重賞制覇と、史上最年長重賞勝利記録をプレゼントした牡7歳。的場は「前走は最高にうまくいったレース。今度は中央馬もそろって相手が強い。厳しい戦いになるかな…。まあ、楽しんでくるつもりで頑張りますよ」と前を向いた。

 8月12日、誰も超えられないと思われていた佐々木竹見氏の地方最多勝利記録を塗り替える7152勝。夏のTCKに赤い旋風を巻き起こした。的場にとって記念すべき今年、JBCは初めてJRAの競馬場、京都で実施される。競馬の神様の粋な計らいとも思える巡り合わせは、それだけではない。この秋、偉業達成の感謝の思いを伝えるかのような“全国行脚”が続いているのだ。23日は15年ぶりに金沢遠征。ファンのサインに応じるなど北陸唯一の競馬場は盛り上がった。28日には故郷・福岡の隣、佐賀競馬場へ。「的場文男レジェンドC」などが実施された。

 さらに、11月1日は、北海道胆振東部地震復興支援競走「門別グランシャリオジョッキーズ」騎乗のため門別へ。ルメールらと対戦する。「遠征が続くのは全くの偶然。金沢では重賞の騎乗依頼があったし佐賀は毎年恒例のもの。門別は招待されたんだ」と的場。その締めくくりが京都での大一番となる。

 JBC当日、的場は62歳1カ月29日。勝てば岡部幸雄元騎手の56歳2カ月24日を大幅に更新するJRA最年長勝利となる。「中央にも的場ファンがたくさんいる?それはどうか分からないけど…」と笑うが、無心の境地で猛者たちに挑む超人ジョッキーの躍動を、待ち望むファンは多いはず。熟成を重ねた的場ダンスが、淀のダートでサク裂する。

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