【天皇賞・秋】リチャード次代覇権狙う!主役勢ぞろい混戦模様

[ 2018年10月22日 05:30 ]

2つ目のG1タイトルを狙うスワーヴリチャード
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 秋のG1シリーズは中盤戦。今週は東京で「第158回天皇賞・秋」が行われる。昨年まで王者として君臨したキタサンブラックが引退後、古馬中距離路線は混戦ムード。「G1大展望」ではスワーヴリチャード、レイデオロなど次代の覇権を狙う4歳勢にスポットを当てメンバーを分析。秋深まる中、東京の長い直線の攻防を制するのは果たして…。

 今年のダービー馬ワグネリアンの回避は残念だが、それでも豪華メンバーが集結。主役候補が五指に余る状況だが、まず注目したいのはスワーヴリチャードだ。3歳時はG1で善戦止まりのレースが続いたが4歳を迎えた今春、ついに素質が開花。初戦の金鯱賞を快勝すると、続く大阪杯で待望のG1初制覇。向正面から一気に進出する力業で、タイトルをもぎ取った。

 その後は安田記念に向かい3着に敗れたが勝ち馬から首+3/4馬身差。デビュー以来初のマイル戦で適応力の高さを示した。庄野師も「好位で運べたのが収穫。次につながる競馬だった」と内容を評価。安田記念からぶっつけのローテーションは予定通り。【2・2・1・0】の東京は、能力を最も発揮できる舞台でもある。

 そのリチャードを昨年のダービーで2着に下し、世代の頂点に立ったのがレイデオロ。昨秋はダービー制覇の余勢を駆って、3歳でジャパンCに挑戦。シュヴァルグランには及ばなかったが、キタサンブラックを抑えての2着と世代王者の意地を見せた。今春はドバイ遠征を敢行。シーマクラシック4着と結果を残せなかったが、秋初戦のオールカマーは1番人気に応えての貫禄勝ち。万全の態勢に思えたが、先週の1週前追いで思わぬアクシデントが発生。歩様に異常を感じた鞍上が下馬して調教を中止した。影響が気になるが、日曜に坂路で4F55秒0、1F12秒1と軽快な動きを披露。藤沢和師も余裕の構えだ。リチャードとはダービー以来の直接対決。同世代の雌雄を決する一戦となる。鞍上のルメールも手が付けられない勢いだ。

 2頭に割って入ろうというのが、同じ4歳の新星サングレーザー。3歳以降は7〜8Fの短距離路線を歩んできたが、前走で2000メートルの札幌記念を快勝。距離の壁を克服し、一躍、優勝候補の一角へと上り詰めた。陣営は早々と雷神モレイラを確保。リチャードのM・デムーロ、レイデオロのルメールとの腕比べも必見だ。16年ダービー馬マカヒキは札幌記念でサングレーザーの鼻差2着と復活をアピール。今回は武豊と新コンビで臨む。天皇賞最多14勝(春8勝、秋6勝)を誇る「平成の盾男」が、平成最後の天皇賞・秋を締めくくるか。

 今年の宝塚記念を制したミッキーロケットも、当然上位を狙える一頭。皐月賞馬アルアイン、菊花賞馬キセキ、ドバイターフを勝っているヴィブロスと伏兵陣もかなりの実力派がそろった。見応え十分だが、馬券はかなり難解な一戦となりそうだ。

 なお、ディアドラは年末の香港遠征が本線で出否保留中。現時点での評価対象からは外した。

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2018年10月22日のニュース