【安田記念】侮れぬ“別路線組” 末脚強烈ヒーズが来る

[ 2018年5月30日 05:30 ]

 【G1ドキュメント・栗東=29日】ダービー史上最高配当(3連単285万円!!)の衝撃が余韻として漂う栗東トレセン。本命馬が4着に敗れたオサムは歯がみする思いで取材を始めた。大波乱を演出したのは16番人気で3着に食い込んだコズミックフォースだった。トライアルのプリンシパルS勝ちながら、ひとえに“レースレベル”が軽視された。

 安田記念。同様のパターンに当てはまるのがヒーズインラブだ。主力視されるのは大阪杯、ヴィクトリアMのようなG1を戦ってきた馬。あるいは順当に前哨戦のマイラーズCを経て本番に臨む馬たち。“別路線組”は軽んじられる。

 ダービー卿CTのレベルはどうだったか?確かにG1級の馬は皆無だったがヒーズの勝ちっぷりには侮れないものがあった。道中は後方追走の形から3角では11番手に後退。4角では馬群に包まれ、万事休す。が、パワフルな末脚で強襲し先に抜け出したキャンベルジュニアを捉え快勝。しかもまだ“走り切っていない”印象さえ受けた。

 4週連続でのG1挑戦となる藤岡師。さすがにお疲れ気味かと思いきや、目は爛々(らんらん)と闘志に輝いていた。

 「掛からなくなって、しっかり脚が使えるようになった。体が成長。それに合わせて成績も上がってきた。中山が得意な馬だが、東京でもチャンスはあると思う」

 強気だ。準オープンで惜敗が続いたが昇級戦で重賞制覇は簡単にできる芸当ではない。セールスポイントを聞くと、「決め手だね。ここでも遜色ない切れ味がある」と話し、もう一つ上のギアが「あっていい」とほくそ笑む。侮れない上昇度。輝きを増した“新星”から目が離せない。

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2018年5月30日のニュース