【四日市・全日本選抜】新田 超絶まくりV!グランドスラム王手

[ 2018年2月13日 05:30 ]

全日本選抜を制しガッツポーズで喜ぶ新田
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 新田がグランプリ一番切符――。今年初のG1「第33回全日本選抜競輪」の決勝戦が12日、四日市競輪場で行われ、新田祐大(32=福島・90期)が優勝。「グランプリ2018」(12月30日=静岡競輪場)の出場権利と優勝賞金2990万円(副賞含む)を獲得した。新田のG1優勝(4日制以上)は17年11月の競輪祭に続いて6度目。また、今回のVで新田はグランドスラム(特別競輪全冠制覇)達成に王手をかけた。残すは寛仁親王牌だけとなった。

 打鐘から最終ホームでは8番手。先頭のラインは二段駆けが予想され絶体絶命のピンチだ。しかし、この男は次元が違った。番手まくりの村上義、先にまくった吉沢のさらに上を仕掛け切りゴールを駆け抜けた。

 「ポジショニングは理想通りで自分が想像していた最高の展開になりました。乗り越えることができれば勝利はあると、しっかり踏みました」

 内に詰まることがなければ位置は関係ない。今までの競輪の常識を覆す走りで今年最初のG1を制した。

 2年後に迫った東京五輪に照準を合わせている。今年から五輪出場へ向けてのポイントを獲得するレースが始まり、自転車競技が生活の中心となる。競輪選手として目標のグランプリ出場が最速で達成できたことは何よりのアドバンテージだ。「もっと進化できると思います」と自らに言い聞かせるように話した。

 今月末からはオランダでの世界選手権に出場する。帰ってくると3月は松山でのウィナーズカップ。それ以後もG1、G2レース限定の走りになりそうだ。

 「世界の選手とは実力差があるので、しっかりとしたトレーニングの期間を取らないと戦えない。競輪の舞台に立つ機会は少なくなると思います」

 自転車競技では世界の強豪を追いかけ、競輪では最強王者として君臨していく。今年中に寛仁親王牌を制し、グランドスラムを達成しそうな勢いだ。

 ◆新田 祐大(にった・ゆうだい)1986年(昭61)1月25日生まれの32歳。福島県会津若松市出身。県立白河高卒。05年7月プロデビュー。通算成績は852戦295勝。通算取得賞金は8億6006万円。主な優勝は第68回日本選手権競輪(15年)、第58回オールスター(15年)、第67、68回高松宮記念杯(16、17年)、第59回競輪祭(17年)、第33回全日本選抜(18年)。1メートル72、86キロ。血液型O。

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