【AJC杯】絶好調男・田辺が導く!闘志戻ったワンアンドオンリー

[ 2017年1月19日 05:30 ]

CWコースを単走で追い切るワンアンドオンリー
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 「第58回AJC杯」の追い切りが18日、東西トレセンで行われた。注目は17年好スタートを切り、リーディング首位(8勝)を快走する田辺騎乗のワンアンドオンリー。栗東で行われた最終追いでは前進気勢あふれる走りを披露し、14年ダービーを制した姿に近づいてきた。いま最も勢いのある騎手を背に2年4カ月ぶりの勝利を狙う。

 田辺なら何とかしてくれる。そういう雰囲気が漂っている。田辺は「どうせすぐに戸崎さん、ルメールに抜かれるよ」とおどけるが、現在8勝でリーディング首位を快走中。15日の京成杯でもコマノインパルスを積極的な仕掛けで勝利に導いた。この男が今、最も乗れているジョッキーなのは間違いない。

 注目すべきはその単勝回収率。昨年も通年で118%を誇り、今年の172%は5勝以上を挙げる騎手の中で際立っている。理論上、田辺の単勝だけを買っていればもうかる計算。穴馬を巧みに導くその腕っ節はトリッキーな中山コースでより輝きを放つ。

 「中山は人気の馬でも(乗り方を)間違えると駄目になることが多い。逆にうまく乗れれば勝てるから。好きなコースですね」

 その中山で行われるAJC杯は、14年ダービー馬ワンアンドオンリーとのコンビで挑む。同馬は14年神戸新聞杯を最後に約2年4カ月の間勝利がない。橋口師は「前走(ジャパンC)は勝負どころでやめるようなこともなくいい競馬だった」と復調の手応えを伝える。1週前にハードな併せ馬を消化しており、最終追い(CWコース)は馬なり単走で5F70秒9。前進気勢あふれる走りに師は「有馬記念をパスして早くからここを目標にやってきた。いい時の走りが戻ってきたような気がする」と納得の表情だ。

 田辺がオンリーとコンビを組んだ昨年の2戦(宝塚記念14着、ジャパンC8着)は共に好位からの勝負。積極策で復活Vへの足掛かりを模索している。「今回も前めには行きたい。先行して内に付けたいですね」と田辺。正直な男ゆえに「どちらかといえば左回りの方がスムーズ」と不安点も吐露する。それでも今の田辺なら…。14年の競馬の祭典で燦然(さんぜん)と輝いた才能。いま最もノッてる男の手綱なら、あの勇姿がよみがえるかもしれない。

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