【札幌記念】“第3のG1馬”レッドリヴェール 新人・坂井と一発

[ 2016年8月19日 05:30 ]

13年2歳女王のレッドリヴェールは、坂井鞍上で復活を期す

 「第52回札幌記念」は昨年の年度代表馬モーリスに女傑ヌーヴォレコルトが挑む構図だが“第3のG1馬”も侮れない。13年2歳女王のレッドリヴェールが得意の北海道で復活を期す。手綱を取るのは重賞初挑戦となる新人の坂井瑠星(19)。G1馬の意地+新人の意気で一発があってもおかしくない。

【札幌記念】

 台風一過の札幌は木曜こそ晴れたものの、週末は再び雨予報がある。思い出されるのは函館開催だった13年札幌2歳S。レッドリヴェールはまれに見る極悪馬場を克服して牡馬を撃破し、続く阪神JF制覇につなげた。「洋芝はいいし、雨が降ってもいい。状態もここ最近では一番いいよ」。ゴールドシップを担当したことで知られる今浪厩務員はニヤリと笑った。

 阪神JFから2年半以上も勝ち星から遠ざかっているが、北海道とは相性がいい。昨年クイーンSは2着。2桁着順が5回続いた後の今年のクイーンSも4着と見せ場をつくった。追い切り翌日の木曜はじっくり1時間の引き運動。今浪厩務員は「輸送があると到着後にカイバを食べないが、こちらでは前日も当日も食べる。きょうで(前走時から4キロ増の)438キロ。調教をやれて体重が増えているのはいい傾向」と滞在効果を口にする。

 鞍上は新人2位の18勝を挙げている坂井。騎乗依頼を受けた先週から付きっきりで調教をつけている。芝コースでの最終追い切りは重馬場をものともせずラスト1F11秒9と目を引く伸び。「先週のダートより芝の方が走りが良かったし、馬場も気にしていなかった」と好感触をつかみ、今浪厩務員も「馬とのコンタクトが取れて息が合ってきている」と目を細める。

 同期では菜七子、木幡巧に続く重賞挑戦。「うらやましかったけど、巧也くんを見ていて結果を出せば乗れるのかなと思った」。目下7週連続勝利と着実に白星を積み重ね、チャンスを引き寄せた。父は大井の坂井英光。小さい頃から「競馬オタク」を自称する19歳は「まだ顔も名前も知られていないと思うので、少しでも覚えてもらえれば」と謙虚に話すが、モーリス撃破の大金星なら人馬共に大きくクローズアップされるに違いない。

 ◆坂井 瑠星(さかい・りゅうせい)1997年(平9)5月31日、東京都出身の19歳。今年3月に栗東・矢作厩舎からデビューして、4月2日の阪神4R・グランプリアクセルで初勝利。目標は福永祐一。JRA通算18勝(14日現在)。

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2016年8月19日のニュース