【高松宮記念】ミッキーアイル自己ベスト49秒7!昨年3着の雪辱へ

[ 2016年3月24日 05:30 ]

ダノンマッキンレー(奥)と併せ馬をするミッキーアイル

 有力馬の回避続出で混戦ムードとなった「第46回高松宮記念」の追い切りが23日、栗東、美浦トレセンで行われた。全休日明けとなったこの日、栗東ではミッキーアイルがただ1頭追い切った。坂路併せ馬で自己ベストの4F49秒7の好時計をマーク、順調さをアピールした。同レースは24日木曜に出走馬が決定、枠順は25日金曜に確定する。

 全休日明けの水曜朝、関西馬で追い切ったのはミッキーアイルだけ。松山を背に朝一番の坂路に登場。序盤からダノンマッキンレー(5歳1000万)と馬体を併せ、行きっぷり良く駆け上がっていく。残り100メートルで軽く気合をつけると力強く伸び、攻め駆けする僚馬に首差競り勝った。時計は自己ベストとなる4F49秒7をマーク。鞍上が好感触を口にする。

 「凄かったです。時計はこれぐらい出てるだろうなと。最後だけ反応を見る程度だったが、追いだしてからしっかり反応してスーッと動けていた。前走時と比べても素軽くなっている」

 3日間開催の影響で火曜が全休日の変則日程だったが、陣営は通常の水曜追いを選択した。音無師は「いつもと同じパターンを変えたくなかった。併せると時計も出るから」と説明。中3日の間隔を取ることでハードな調教の疲れを残さず出走させることができる。

 前哨戦の阪急杯は、積極的に先手を奪って快勝。昨年は封印していた逃げの戦法を“解禁”した。指揮官は「昨年は最初から行かないレースをしてみたけど、1年間勝てなかった。今年は(主戦の)浜中とも“原点に返り、行かす競馬で本来の走りをさせよう”と話していた」と明かす。落馬負傷の主戦に代わって手綱を取った松山も「気分よく走らせた方がいいと聞いていました」と主戦の意思を受け継ぎ、勝利に導いた。

 もう迷いはない。ここまで挙げた全7勝は、逃げ切りによるもの。スプリント界の快足馬が集結した大一番でも、非凡なスピードで押し切るだけだ。音無師は「相手の出方次第だが、行けたら行きたい。行かせれば、一番速いと思う」と絶対的な自信を口にする。昨年の高松宮記念(3着)、スプリンターズS(4着)は控える形でも小差の内容だった。今年から解禁した“逃げの勝負手”で全能力を発揮すれば、14年NHKマイルC以来となる2つ目のG1タイトルに手が届く。

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2016年3月24日のニュース