【フィリーズR】伏兵ソルヴェイグ快勝!堂々桜切符「なめんなよ」

[ 2016年3月14日 05:30 ]

直線を抜け出し快勝するソルヴェイグ。右はアットザシーサイド、奥はキャンディバローズ

 桜戦線に新たな女王候補が登場した。桜花賞トライアル「第50回フィリーズレビュー」が13日に阪神競馬場で行われ、8番人気の1勝馬ソルヴェイグが好位追走から鮮やかに抜け出して快勝。2着アットザシーサイド、3着キャンディバローズまでが桜花賞(4月10日、阪神)の優先出走権を獲得した。

【レース結果】

 人気薄での戴冠だが、ソルヴェイグ陣営に驚きは全くなかった。「なめんなよ。8番人気って何やねん!」。検量室前で担当の松浦助手が“どうだ!”と言わんばかりの笑みを浮かべた。ここ2走は道悪に泣き、1番人気を裏切っていたが、良馬場で鮮やかに一変。デビューから手綱を任されている川田も「素質は感じる馬でしたから」と涼しい顔で切り出した。

 「いい枠を頂けましたし、前の人気馬(キャンディバローズ)を見ながら運べました。タメが利いて、いい内容で走ってくれましたね。抜け出して、今までそういう経験がないので少し戸惑っていましたが、追い掛けられるともう一度伸びてくれました」

 良馬場はもちろんだが、もう一つの大きな勝因が2番枠だった。前半3Fが35秒0、後半が34秒9のイーブンペース。外を回らされる馬には苦しい展開になった。折り合いに課題が残る馬だけに、前を壁にできるのも好都合だった。好スタートから好位のイン、いわゆるウイニングポジションをキープ。直線に向いて進路が空くと、迷わずスパート。ラスト100メートルでキャンディバローズをかわしても脚色は衰えず、猛追したアットザシーサイドに1馬身1/4差をつけ、重賞初制覇のゴールに飛び込んだ。

 この血統の活躍馬を多く手掛ける鮫島師にとっては感慨深い1勝だ。「母さんは気がきつくてね。そのきょうだいのソルジャーズソングも重賞で勝ち切れなかったけど、この子が勝ってくれてホッとしています」。

 来る桜花賞は1F距離が延びて、未経験のマイル戦となる。川田は「延びるのはプラスではないですね」と即答したが、光明を見いだすとすれば折り合いが付いたことだろう。師も「いいポジションで折り合って運べたことは、桜花賞でも生きると思う」と手応え。2歳女王のメジャーエンブレム、5日のチューリップ賞の1&2着馬シンハライト、ジュエラーが待ち受けるが、いずれとも対戦経験はない。未知の魅力を秘めたソルヴェイグが“3強”に挑む。

 ◆ソルヴェイグ 父ダイワメジャー 母アスドゥクール(母の父ジャングルポケット)牝3歳 栗東・鮫島厩舎所属 馬主・G1レーシング 生産者・北海道白老町社台コーポレーション白老ファーム 戦績5戦2勝 総獲得賞金6466万4000円。

続きを表示

2016年3月14日のニュース