【福岡・オールスター】菊地 会心差しで3度目のSG制覇

[ 2014年6月2日 05:30 ]

メダルを手にする(左から)2着の今村豊、1着の菊地孝平、3着の今垣光太郎

 ボートレース福岡のSG「第41回ボートレースオールスター(笹川賞)」は1日、最終日12Rで優勝戦が行われた。2号艇の菊地孝平(35=静岡)が2コースから差し切り、09年若松オーシャンカップ以来4年10カ月ぶり3度目のSG優勝を飾った。賞金ランキングは2位に浮上し、4年ぶりのグランプリ(賞金王決定戦)出場へ視界が開けた。SG史上最年長優勝の更新を狙った1号艇の今村豊(52=山口)は2着だった。

 「一生獲れないという思いは感じていた」。菊地は長い長いブランクをこん身のガッツポーズでぶちこわした。

 優勝戦は2コース戦。コンマ09を全速で踏み込んでイン今村にプレッシャーをかけた。「出足には自信があった。うねりもあったので普通に回ることを考えた」と会心の差しを振り返った。

 2回目のSG制覇から実にSG優勝戦7連敗。復活Vの最大の要因は「信じたこと」と言う。一つはエンジン。もう一つは、かつて2個のSGタイトルをもたらした全国屈指のスタート力だ。今節の平均STはコンマ11。7走中5走でトップSだった。「足を信じて、スタートに関しても自分を信じて行けた」と自分のレースに徹した。

 そして信じ続けてくれたファンに恩返し。実力だけで出場できないのがオールスター。「調子が悪い時も応援してくれる人がいた。信じて良かったと思ってもらえるように走った」と感謝の気持ちを表した。

 05年メモリアル(MB記念)、09年オーシャンCはいずれも若松で、3個目のSGタイトル獲得も福岡県。「九州に引っ越したい」とリップサービスも飛び出したが、次回のSGは地元・浜名湖のグランドチャンピオン(GC決定戦)。4月に師匠の金子良昭がマスターズチャンピオン(名人戦)を制し「静岡勢は優勝から遠ざかっていたので、グッとみんなで頑張っていきたい」。

 優勝賞金3500万円を上積みし、賞金ランキングは2位に浮上。「(グランプリ出場は)ちらっとはするが、まだ考えないで一走一走、走る」と気を引き締めた。

 ◆菊地 孝平(きくち・こうへい)1978年(昭和53年)8月16日生まれの35歳。岩手県出身。98年5月に82期生として浜名湖でデビュー、3走目に初勝利。初優勝は01年5月びわこ一般競走。通算成績は3732走、1130勝、43V。SGは15回の優出で3V、G1は45回の優出で7V。同期には坪井康晴、横沢剛治、赤岩善生、中沢和志らがいる。166センチ、51キロ、AB型。

続きを表示

この記事のフォト

2014年6月2日のニュース