【大井・東京大賞典】ホッコータルマエ 追い出し我慢で一気差しだ!

[ 2013年12月27日 05:30 ]

併せたホッコータルマエ(右)は暮れの大一番へ好仕上げ

 13年の競馬を締めくくるダートG1「第59回東京大賞典」(29日、大井)の追い切りが26日、栗東トレセンで行われた。今年G1・3勝のホッコータルマエが坂路で“我慢”を利かせる調教。完璧な折り合いと追われてから抜群の反応を見せ、仕上がりの良さをアピールした。

 最終追いの意図はハッキリしていた。ホッコータルマエは坂路でアクアブルーウェイ(4歳1000万)の真後ろを追走。残り1Fを切るまで我慢して、鞍上がゴーサインを送ると一気にギアチェンジ。グッと反応して、ゴール手前で抜け出した。4F54秒6~12秒3の頭差先着。幸の表情は晴れ晴れとしていた。

 「僕のなかで理想の追い切りができました。相手がうまく先導してくれたし、抜け出すときの反応も凄く良かったですね。前走も状態は良かったですが、今回もいいです」

 前走JCダートの敗因について、鞍上は「抜け出すのが早くてソラを使ってしまった」と分析。直線先頭に立ったが、後方からベルシャザール、ワンダーアキュートの強襲に屈して3着に敗れた。決して力負けではない。その内容を踏まえて、タルマエに追い出しをギリギリまで我慢させることを覚えさせる調教。成果は十分。逆襲に向けて手応えをつかんだ。

 今年はダートG1・3勝。13年度のJRA賞最優秀ダートホースの最有力候補には違いないが、今回の結果次第ではまだ分からない。「前回勝てれば確実だったんでしょうけどね。今回もいつも戦ってきたメンバーですし、きっちり結果を出したい」と幸は必勝の構え。西浦師も「今年(帝王賞で)勝っているコース。何も不安材料はないし、使いつつ力を付けているからね」と語り、信頼は揺るがない。

 来春はドバイ遠征(3月29日、メイダン)を最大目標に据えている。トレーナーは「ワールドCを目標にしたい。スピードもあるし、どんな競馬でもできるからね。まだまだ強くなっていく馬」と力を込めた。世界の強豪相手にぶつかっていくために、まず国内最強を示したい。今年ダート重賞6勝と躍進した4歳馬がいま一度、暮れの大井で勢いを取り戻す。

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2013年12月27日のニュース