【京成杯AH】ワープに続け!スピリタス 坂路で軽快12秒5

[ 2012年9月7日 06:00 ]

開門直後の坂路で追い切りを行い4F54秒1~1F12秒5をマークしたスピリタス

 京成杯AHの木曜追いが6日、栗東、美浦両トレセンで行われた。重賞初制覇を狙うスピリタスは開門直後、まっさらな坂路で4F54秒1~1F12秒5をマーク。末の反応を確かめた。岡田師はクールな口調の中に、手応えをにじませた。

 「朝一番の軽い馬場で疲れが残らない程度に。申し分ないと思うよ」

 重賞で1番人気(10年関屋記念=6着)になるなど、早くから素質を高く評価されてきた。ただ「感情の起伏が激しかった」(同師)のが、出世を妨げてきた。追い込み一手の脚質も加わり、成績はチグハグ、白星に手が届かなかった。

 そんなムラ馬が変わってきた。ここ3走は2、2、3着。2走前のNST賞は3番手を追走して、イメージを一新した。岡田師は「例年より数を使っていない分、体調がいい。そのあたりが安定につながっているのだろう」と分析した。

 セン馬だからこそ、という理由もありそうだ。去勢手術の効果は気性改善だけではない。骨量が増える、筋肉の柔らかさを保つといった、競走生活を長期化させる効果もある。「医学的な裏付けもあるらしい」と師。夏場でも絶好の馬体をキープし、タフに走り続けるのは、涼しげな股間が理由か。そう言えば、先週の新潟記念を制し、7歳にしてサマー2000シリーズ王者に輝いたトランスワープは同期のセン馬だ。

 「競馬場の形状を考えると前めに付けた方がいい。今は掛からないし、馬混みの中で我慢できるから」。もう追い込み一手じゃない。今週もセン馬がアッと驚かせる。

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2012年9月7日のニュース