【帝王賞】ダートの新星!ゴルトブリッツ G1初制覇

[ 2012年6月28日 06:00 ]

【帝王賞】G1初制覇のゴルトブリッツ

 ダート界に新星誕生だ。上半期の最強ダートホースを決める「第35回帝王賞」が27日、大井競馬場で行われ、2番人気ゴルトブリッツが3連勝でG1初制覇。2着にエスポワールシチー、3着にテスタマッタが入りJRA勢が上位5着までを独占。フリオーソの弟として注目を集めた船橋のトーセンルーチェは6着に敗れた。

 ダート界に世代交代を告げる完勝劇。5歳馬ゴルトブリッツが圧倒的な末脚を見せつけて頂点に立った。先行したランフォルセ、エスポワールシチーを見る形で3番手を追走。首を外側に振りハミをかんで行きたがるゴルトを、川田がうまくなだめて追い出しのタイミングを待った。直線入り口で先頭に立ったエスポワールの外に馬体を併せてゴーサイン。最内に入ったテスタマッタと3頭併せの形になったが、残り150メートルからの加速力が違った。G1ウイナー2頭を置き去りにして、2着に3馬身半の決定的な差をつけてゴールに飛び込んだ。

 「パドックで凄く落ち着いていたし、返し馬もいいリズムで走っていたので状態はいいと感じていた。流れも理想的だったし、何も心配することなく乗っていた」と川田はしてやったりの表情。3連勝でのG1制覇に「もともと持っていた能力をようやく出せる状態になった」とパートナーの成長に笑みを浮かべた。

 来週からフランスに武者修行に出る川田。「出走できるかどうかも分からなかったが、この馬で帝王賞に出ることを見越して(渡仏の)日程を決めた」と振り返る。「出走できてよかったし、結果も残せた。これで気持ちよくフランスに行くことができる」。大仕事を終えた鞍上の表情には充実感が漂っていた。

 表彰式では笑顔を見せていた吉田師だったが、勝利インタビューでは「さらなる進化に向けて次の課題に取り組んでいかなければ。勝ってかぶとの緒を…という心境です」と表情を引き締めた。今後は未定だが「秋にはもっと大きいレースを勝てるように頑張りたい」と川田。ダート界に現れた新星の快進撃は、当分続きそうだ。

 ◆ゴルトブリッツ 父スペシャルウィーク 母レディブロンド(母の父シーキングザゴールド)牡5歳 栗東・吉田直弘厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績19戦10勝(南関東2戦1勝)総獲得賞金2億2404万円。

 ▼3着テスタマッタ(岩田)前走以上によく走っている。今後もっとやれる。

 ▼4着シビルウォー(吉田豊)4角はいい感じと思ったが前も止まらなかった。もう少しペースが速くなってほしかった。

 ▼5着ミラクルレジェンド(内田博)直線で外に出せず狭くなった。

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