【宝塚記念】オルフェ再生!池江師「確実に良くなってる」

[ 2012年6月21日 06:00 ]

【宝塚記念】坂路で2馬身先着のオルフェーブル(手前)

 上半期の総決算「第53回宝塚記念」の追い切りが20日、栗東、美浦両トレセンで行われた。最大の注目、オルフェーヴルは池添謙一騎手(32)を背に坂路で2馬身先着。これまで慎重なコメントに終始してきた池江泰寿師(43)も「確実に良くなっている」と前向きな言葉。体調は70%まで戻り、あとは4冠馬のポテンシャルに懸ける。

 調教スタンドを埋め尽くした報道陣の目が一斉に坂路モニターへと集中する。オルフェーヴルは池添を背にエアラフォン(5歳オープン)を3馬身追走した。獲物との間合いを詰める猛獣のように、ひたひたと迫る。並んだのは残り2F。池添の手が動いて追い出すと1Fでグッと前へ。右に多少もたれたが、瞬時に2馬身突き放した。4F52秒5~1F12秒5。たっぷりと水を吸った坂路で、この時計なら間違いなく絶好だ。ただ、この馬は4冠馬。タイムだけを見て喜んではいられない。

 池江師はこう分析した。「突き放すところまでは、まずまず。馬場が重かった分、最後は苦しがって右へもたれた。1週前追いでよく見せたしぐさ。ダービーや菊花賞の時と比べてほしい」。確かに菊花賞1週前(昨年10月12日)は坂路で内にもたれた。翌週の本追い切りでは真っすぐ上がり、楽々と3冠を手にした。つまり「いい時の1週前くらいの状態に来た」(同師)との判断だ。

 指揮官から前向きなコメントが出たのは、この中間初めてと言っていい。天皇賞・春(11着)直後は「今後は白紙。出直し」と肩を落とした。2週前追い(7日)の後は「息遣いが荒く、中身ができていない。正直時間が欲しい」と話し、回避する気持ちもあったと、後に吐露した。1週前追い直後は「上がり運動でのトモ(後肢)の踏み込みに満足できない」とこぼした。それらと比べれば随分と前進した。「当日までに7割程度には戻せると思っている。前走より確実に良くなっている」。4冠馬にようやく光が差した。

 池添も上向きのベクトルを感じ取っている。「行きっぷりが良く、抑えなければいけない部分があった。この点が前走とは違う。前回は折り合いこそ付いていたが、それは(折り合っていたのではなく)おとなし過ぎたのではと感じる」。デビュー戦や菊花賞でレース後に鞍上を振り落としたように、気持ちで走るタイプ。抑えが必要なほどの野性味が戻ったことは大きなプラス材料だ。

 ついに訪れた反攻モード。当日の出来が70%でも力任せに押し切ってしまう可能性はある。4冠馬には、それだけのポテンシャルが備わっているのだ。

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