【AR共和国杯】ビート“好ステップ”中村師「期待」

[ 2011年11月4日 06:00 ]

厩舎周りで、乗り運動するビートブラック

 ターフライター・平松さとし氏がレースのキーマンに迫る「キーマンの懐へ」は、アルゼンチン共和国杯にビートブラックを出走させる中村均師(63)を直撃した。

 ――ビートブラックですが最終追い切りは坂路で4F51秒9。

 中村師 追い日の水曜日の坂路は時計の出にくい馬場状態。普段より1秒5くらいは余計に掛かっていたと思うので、時計的には十分及第点だと感じました。

 ――動きそのものはどうでしたか?

 それも問題ありませんでした。反応良く動いてくれて、順当に良くなっていると思いました。

 ――前走(京都大賞典2着)は久々の出走にもかかわらず10キロ馬体減の506キロでした。

 前々走(宝塚記念11着)はいくらか調子落ちの気配があり、びっしりと調教をできませんでした。そのせいで少し太かったため、前走がマイナス体重になったということです。

 ――スタートでは頭を上げるような格好をしました。

 時々後手を踏むことがあるけど、大体はうまく出ます。前走も一瞬変な格好をしたけど、大勢に影響はありませんでした。

 ――縦長になった馬群で、8頭立ての4番手という位置取り。

 サッと前へ行けそうな感じだったけど、掛かることもなくゆったり走るので自然と下がってあの位置になったという感じでした。

 ――直線、馬群に沈みそうになってから盛り返しての2着。

 ジリッぽいイメージのある馬なので前で競馬をすることが多かったけど、ためると意外と切れる面もある。そういう競馬をしてくれました。

 ――上がり3ハロンは33秒2を記録。

 ほかが動くのを待ってから追ったら、ビュッという脚を使ってくれました。ああいう競馬ができることが分かっただけでも、大きな収穫でした。

 ――安藤勝騎手は何か言っていましたか?

 ワンランク上を狙える馬と言ってくれました。実際、成長途上の段階でG1を勝ち負け(昨年菊花賞3着)するのだから、ゆくゆくは大きいところを獲れる馬だと思っています。

 ――不安材料はない?

 しいて上げればハンデが見込まれたことくらいでしょう。重賞を勝ったこともないのに57キロは重過ぎると思います。

 ――それでも状態の良さで好走を期待。

 この馬は菊花賞前も天皇賞前もしっかり勝ったように、今回も目標とするこのレースの直前にきちんと走ってくれました。ステップを自分でうまく分かっているみたいなので、今回も期待できそうです。

続きを表示

この記事のフォト

2011年11月4日のニュース