【京都大賞典】キングダム“酷量”なんの復活V

[ 2011年10月10日 06:00 ]

<京都大賞典>直線抜け出したローズキングダム(左)が快勝

 「第46回京都大賞典」はG1・2勝馬ローズキングダムが1番人気に応えて快勝。こちらもG1戦線に向け、最高のスタートを切った。

 重量への不安は全くの杞憂(きゆう)に終わった。単勝1・8倍の圧倒的1番人気に推されたローズキングダムが酷量59キロを背負いながら、悠々と先頭でゴールを駆け抜けた。2着ビートブラックとは1馬身1/4差だが、着差以上の力差が感じられたワンサイド勝ち。この一戦のみのワンポイント騎乗だった後藤(次走の天皇賞・秋はメンディザバルに乗り代わる)は、昨年のダービー(2着)以来の騎乗となったパートナーを絶賛した。

 「道中はこの馬の(内にもたれる)悪い癖をカバーしながら運べた。うまく体力を温存することができたし、それが最後の切れにつながった。とても59キロを背負っているとは思えない脚だったよ」

 好スタートから馬なりで3番手をキープ。道中は直後につけた有力各馬のマークを受ける形だ。それでも直線に向いてゴーサインを送られると素早く反応。上がり3F33秒1の末脚で、後続を寄せ付けずに押し切った。

 「折り合いが付いたし、100点満点の騎乗だよ。背負っていなかったら(位置取りは)もっと後ろでも良かったけどね。最後までしっかりした脚を使ってくれた」と橋口師は満面の笑みで鞍上の手綱さばきを称えた。自身は98年から14年連続のJRA重賞制覇。「その前も1年勝てなかっただけで、ずっと勝っているんだよ(90~96年)」。厩舎エースの復活Vと二重の喜びに浸った。

 今後は天皇賞・秋→ジャパンC→有馬記念の王道を歩む予定。「さっき強い勝ち方をした馬(毎日王冠のダークシャドウ)がいるし、ブエナビスタだっている。でも、とにかくきょうは勝ててホッとしたよ」。ようやく輝きを取り戻したバラ一族の王子。この秋こそ再びG1の主役に返り咲く。

 ◆ローズキングダム 父キングカメハメハ 母ローズバド(母の父サンデーサイレンス)牡4歳 栗東・橋口厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績14戦6勝 総獲得賞金6億8566万8000円。

 

続きを表示

この記事のフォト

2011年10月10日のニュース