【オークス】メデタシめでたし軽やか舞い

[ 2011年5月19日 05:58 ]

<オークス>坂路を駆け上がるメデタシ

 メデタシの追い切りは、マイルと2400メートルの差を明確に意識していた。坂路単走馬なりでリズミカルなステップを踏むような切れの良さはこの馬の走りそのものながら、時計は4F54秒6~1F13秒2。桜花賞時の追い切りはジョッキー騎乗とはいえ、4F49秒7。今回は一転、抑え気味だ。

 「テンションが上がる馬だからね。小柄で華奢(きゃしゃ)でもあるから控えめに。53秒ぐらいを予定していたが、馬場が悪かった中で、この時計なら予定通りかな」と音無師は納得の仕上げ。2400メートルの樫はいかに精神的に余裕を持たせるかが主眼。「距離だけでなく、輸送も左回りも初物尽くし」と言うように、全くの未知の領域に挑む。その心得を沈着冷静さに求めたのだ。

 「体が減るのは覚悟しているが、この調教ならやり過ぎの心配はない。母系がカッとなりやすく繊細。そういったところを出さず、うまく折り合えれば…。あとはジョッキーに任せる」

 任された鞍上も、この馬は「前向きで、ゴーサインにすぐ応えてくれる」と特徴をつかんでおり「その前向きさが2400メートルでどう出るか」という。しかし、それは懸念ではなく、どう乗り切るか腕によりをかけてのこと。その証拠に「最後メデタシメデタシになればいいですね」と浜中はチャーミングな馬名に引っかけてハッピーエンドを狙っている。

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2011年5月19日のニュース