【オークス】サンテミリオンに横山典“太鼓判”

[ 2010年5月19日 06:00 ]

デビュー5戦目での頂点に期待がかかるサンテミリオン

 牝馬クラシック第2弾「第71回オークス」の話題は6頭出しのゼンノロブロイ産駒。エース格は前哨戦・フローラSを快勝したサンテミリオンだ。横山典が「父ロブロイによく似ている」とゾッコンの素質馬。デビュー5戦目での頂点はなるか。そのフローラSで2着だったアグネスワルツもロブロイ産駒。ひと叩きして素軽さを増し、大一番での先行、粘り込みを狙っている。

 かつて藤沢和厩舎の調教助手として厩舎の番頭を務め、幾多の名馬にまたがってきた古賀慎師が「センスが凄い」とうなる。それがサンテミリオンだ。
 デビューから4戦3勝。初の東京コースにも動じることなく余裕十分に勝ち切った前走・フローラSは出色の一戦だった。「いろいろ克服すべきことがあった。それでも、完ぺきにクリアした。そう簡単にできるものじゃない。センスだね。いい勝ち方だった」と指揮官。2番手でレースの流れを支配し、手応えを残したまま逃げ馬(アグネスワルツ)をかわして、しっかりと押し切った。
 「序盤を出していって、それでいて折り合い、しまいも伸びた。こちらが思う以上にレースへの対応力をつけている」。古賀慎師の解説通り、スキのない横綱相撲だった。
 この勝ちっぷりなら期待は高まる。「オークスは2400メートルでスタンド前からのスタート。多少の不安はあるが、これまでも心配材料を1つ1つクリアしてきたからね。この馬の精神力に懸けたい。中間の調整にも特に気を使うこともない。基本的に調整が楽な馬で、至って普段通り。今までの流れを変えずにやっている」と古賀慎師。大一番だからといって肩に力を入れることはなく、普段着での攻めを貫く。
 前走後、横山典は「父親のゼンノロブロイとそっくりだ」と喜び、「こういう競馬ができればオークスでも楽しみになる」と語った。父の背中を知る名手が言うのだから、これはもう太鼓判といえる。ゼンノロブロイは03年ダービーでネオユニヴァースに半馬身差の2着、菊花賞4着と、あと一歩のところでクラシックには手が届かなかった。センスあふれる孝行娘が父の分までG1タイトルをつかみにいく。

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2010年5月19日のニュース