【有馬記念】出し切ったブエナ…初めて差され2着

[ 2009年12月28日 06:00 ]

ブエナビスタ(左)は2着に終わった

 49年ぶり2頭目となる3歳牝馬のグランプリ制覇へ。ゴールはすぐそこまで迫っていた。ブエナビスタが余力を振り絞ってドリームジャーニーの追い上げに抵抗。ラスト100メートルで相手が前へ。その時点でほぼ勝負あり。それでも、あきらめない。最後まで必死に食らいついて半馬身差の2着。力は出し切った。横山典はパートナーにねぎらいの言葉を掛けた。

 「3歳牝馬は勝てないと言われていたけど、よく頑張ったと思うよ。まだこれからの馬なんだから」
 新コンビ結成で臨んだ大一番。人馬の呼吸はピッタリ合っていた。これまでの後方待機策とは一転、道中は5、6番手を追走。ペースが上がって明らかに差し馬向きの展開。そんな厳しい流れでも崩れてはいない。レース後の松田博師は納得の表情。時折笑みを浮かべてもいた。
 「差されたのは初めてやな。輸送があったし体が減っていたのは仕方ない。3歳牝馬は斤量が軽いし今年勝っておかないとアカンかったけど勝ち負けは競馬だから仕方ないわ。チャンスやったけどな」
 これでこの秋は4戦勝利なしとなったが、今後については「状態次第になるけどドバイへ行くつもり」と松田博師。ドバイWC(3月27日、メイダン競馬場、オールウエザー2000メートル)に出走なら、そこが引退戦となるウオッカと最初で最後の名牝対決が実現する。サンデーレーシング代表・吉田俊介氏(35)は「行くにしても行かないにしても、あと1カ月以内に決めないと駄目。行ってみたいですよね」とオーナーサイドも前向き。
 グランプリ2着の悔しさを晴らす機会はきっとまためぐってくる。今年の競馬界を盛り上げた2冠牝馬が来年も夢満載の話題を提供してくれそうだ。

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2009年12月28日のニュース