われら青春!“主演”中村雅人/全日本選抜

[ 2009年2月12日 06:00 ]

<全日本選抜>初日快勝の中村雅人が勢いに乗って突っ走る

 【全日本選抜2日目】昨年の獲得賞金上位8人が激突した初日12R「スーパードリーム戦」は、SG連覇を目指す永井大介が制した。その永井が優勝した昨年末の川口スーパースターで優出3着、着実に成長している中村雅人(27、船橋)も初日9Rで白星発進を決めた。きょう2日目11Rでは第一人者の高橋貢との激しい主導権争いが繰り広げられそうだが、互角以上のレースができそうなムードを漂わせている。

 昨年暮れの31日に争われた川口スーパースター。中村は地元船橋の先輩、永井、池田とともに決定戦ワン・ツー・スリーを決めて話題をさらった。07年も決定戦進出(6着)を果たしている。このあたりから徐々にSG戦線でも戦える存在になってきた。
 初日9Rは、くしくも07年の川口スーパースターを制した山田真との先行争いになった。「グリップ以上に反応していた」ため、道中こそなかなか抜け出せなかったが、最終6周目で2番手を確保してからは逃げる山田真を最終3コーナーでとらえる好内容。「少し接地感がなくて頼りない状態だけど、それでも1着を獲れたし、決して手前が弱いというわけではない」。まだ完調手前ながら、十分に上位クラスとも戦える手応えをつかんでいる様子。その表情には余裕さえ感じられた。
 前節の川口G1開設記念では準決まで進んだものの、結果的にはシリーズ未勝利。「(川口では)2日目のレース後に下周りをやってセッティングで追ったけど、良くならなかった」と悔しさをにじませていたが、そんな状態が信じられないような初日の快勝劇。何より、直前の嫌なムードを振り払ったのは大きい。
 03年4月登録の28期生。今年から30期生がデビューしていることを考えると、オート界ではまだ“若手”に属する。SG優出も4回にすぎず、実績を積み上げなければならない立場の中村だが、ロッカーでの雰囲気は実に堂々としたもの。「初日としてはいいと思うし、全開で走れればもっとタイムは出そうな気がする」と強気な姿勢で自らを鼓舞。きょう2日目11Rで王者・高橋貢の追い込みを抑えて主導権を握ることができれば、地元でSG初制覇という偉業さえ見えてくる。

続きを表示

2009年2月12日のニュース