「オリジナルじゃなくていい」── DuelJewel・Shunを表現の呪縛から解いた“ある漫画の言葉”。B'zに憧れた少年がギタリストとして見つけた「音色の魂」

[ 2025年10月14日 15:00 ]

【画像・写真2枚目】「研究時間が足りなかった…」DuelJewel・Shunが“産みの苦しみ”の先に見つけた新境地。「俺がフロアの起爆剤になる」
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 5人組ロックバンド「DuelJewel」のギタリスト・Shunがスポニチ東京本社の単独インタビューに応じ、自身の音楽的ルーツと表現者としての哲学を明かした。彼の言葉から見えてきたのは、純粋な初期衝動と、仲間への深い信頼だった。(ヴィジュアル系特集取材班)

【Shun連載①】「研究時間が足りなかった…」

 シンディ・ローパーやブルース・スプリングスティーンといった洋楽に親しんだ少年が、初めて邦楽に衝撃を受けたのは小学4年生の時。同級生が聴いていたB'zの楽曲に「何だこのカッコいい曲は」と心を奪われた。それまで楽器を手にしたいと思ったことすらなかったが、この出会いが音楽人生の舵を切った。小学6年生の卒業文集に「バンドマンになる」と記した夢は、後のDuelJewelで現実のものとなる。

 「どうせ飽きるだろう」とギターを買ってくれなかった両親に代わり、父の知人から譲り受けた一本のギター。それを手にした中学2年生の頃から、練習もそこそこに、すぐさま曲作りに没頭し始める。コード進行もおぼつかないまま、感覚だけで紡いだメロディーと歌詞。驚くべきことに、その時に生まれた楽曲の原型は、今もライブで人気のナンバーとして生き続けているという。少年時代の衝動は、時を経ても色褪せることなく彼の楽曲の中に息づいているのだ。

 しかし、表現の道は常に順風満帆ではなかった。「ギターで何を表現すればいいのか」。高校時代、そんな漠然とした悩みに囚われていた時、救ってくれたのは、ある漫画のセリフだった。日本橋ヨヲコさんの『極東学園天国』に登場する「もしオリジナルでありたかったら『どこまで自分に忠実であるように』とドストエフスキーは言いましたが、私は私らしさが分からない。自分らしさが掴めない。だからもうオリジナルでありたいというおこがましさもいらない。ピアノを弾く事によって何かを期待したりしない。エゴや打算や意味や権力などをすべて飛び越えて、ただそこにある音色に魂を感じたいだけです」という一節。この言葉が、表現の呪縛から解き放った。

 「何かのパイオニアである必要はない」。そう気づかせてくれた言葉は、今もパフォーマンスの根幹を成す座右の銘だ。上手くいかない時、苦しい時、支えてきたのは、ほかでもない「メンバーの存在」だという。そして、時間もお金もかけて会いに来てくれるファンの存在が、その思いをさらに強くする。ツアーで感じる確かな手応え、オーディエンスが向ける熱い視線。その一つひとつが、心を奮い立たせる。

 ファンの存在が「立ち止まってる場合じゃない」と背中を押す。Shunの奏でる“音色の魂”は、これからも全国のステージで熱く鳴り響く。

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