妹の「大丈夫」に救われた涙の夜──NEO JAPONISM 福田みゆ 青春を懸けた“恩返しの歌”
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7人組アイドルグループ「NEO JAPONISM(ネオジャポニズム)」の福田みゆが、新作EP「NON LABEL」のリリースを機に都内でソロインタビューに応じた。華やかなステージの裏側で、彼女を奮い立たせてきたものは何だったのか。劣等感、体の異変、そして卒業の決断――そのすべての転機に、家族と仲間、ファンの“愛”があった。(「推し面」取材班)
2歳下の妹が大学生だった頃、2人で暮らしていた時期がある。当時、福田には月に一度ほど、心が沈む夜があった。涙をこらえられない姉の話に、妹は静かに耳を傾け、同じように泣いて抱きしめてくれた。
「大丈夫だよ。みゆはよくやってる。私よりめっちゃ頑張ってるから。同じ気持ちを味わえなくてごめんね。大丈夫、大丈夫…」。その温度が、折れそうな背中を何度も起こしてくれた。
昔はよくケンカしたが、今も「大丈夫?最近元気?」と気にかけてくれる存在だ。「妹が優しすぎて、自分も最近はすごく優しくしちゃってます」と話すと、表情は自然と緩んだ。
ステージに憧れた原点は幼い頃のまっすぐな衝動だ。小学生の頃から「歌に関わる仕事がしたい」と思い続け、中学生で念願のアイドルデビューを果たした。その日の光景は曖昧だが、心に刻まれた記憶がひとつある。
「目がめちゃくちゃ悪かったけど、コンタクトを入れる勇気がなくて裸眼でステージに立ったんです。ほとんど何も見えなかったけど、歓声や会いに来てくれた人の姿は感じられました。一人一人の名前を覚えて恩返ししていきたい、そう誓ったのを覚えています」。最初のステージから“恩返しの歌”が始まった。
キャリアを重ね、3グループ目となるネオジャポにたどり着いた。しかし心は穏やかではなかった。「みんな自分よりすごいなって人材が揃っていたからこそ、人より秀でてるものが少ないなって」。だから自らに課したのはたったひとつ。「誰よりも全力でパフォーマンスをする」こと。愚直な全力は、やがて自己肯定の杖になった。
だが、やりたいことが思うようにできない苦しさもあった。「配信活動に力を入れたかったし、歌ってみたの動画もたくさん投稿したかった。でも体が強くなくて、不安だったりする分、活動できないことが結構多かったんです。声帯結節ができてからは特に制限されてしまって」
そして今年8月、ひとつの決断に至る。年内での卒業。長く共に歩んできた仲間へそれを伝える瞬間は胸が苦しかった。
「何年も一緒にやってきたから、辞めるって言い出しにくかったし、申し訳なさや不安もありました」。伝え終えると、メンバーの涙が見えた。卒業を公式発表する前には、「今ならまだ間に合うんじゃないかと思ってLINEしたんだけど、ダメかな」とメッセージをくれたメンバーもいた。その光景に胸の奥が熱くなった。
「送り出してほしい気持ちはあるけど、引き止められて嬉しかった。頑張って活動して、ネオの一員として認めてもらえたんだと思えた瞬間でした」。仲間の涙は、自分が確かに必要とされてきた証しだった。
支えてくれたのは仲間だけではない。活動を続けられた理由を問うと、迷わずこう答えた。「何と言ってもファンの方々の存在が大きいです」。声が思うように出せずに悔しい夜も、名前を呼んでくれる客席の声援があったから、もう一度立ち上がれた。
人との距離感を大切にする姿勢は、母からの教えでもある。「“親しき仲にも礼儀あり”ってしっかり教えてもらってます」。近しい関係ほど言葉を選び、感謝を忘れない。その当たり前を、福田は舞台の上でも守り抜いた。
そして静かに力を込めて言い切った。
「NEO JAPONISMは私の青春でした」
涙の夜に聞いた妹からの「大丈夫」。引き止めてくれた仲間たち。どんな時も名前を呼んでくれる客席。すべての支えが、ここまで走り続ける力になった。
福田みゆの“恩返しの歌”は、あの日の「大丈夫」と共に、これからも誰かの背中を強く押し続ける。
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