酒、ギャンブル、女性関係…伊集院静さん 数々の豪快伝説

[ 2023年11月25日 04:34 ]

伊集院静さん死去

2003年12月、都内ホテルで松井秀喜さん(左から2人目)、長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督(右端)と言葉をかわす伊集院静さん(左端)

 伊集院さんは文壇を象徴するスターだった。ギャンブル、女、酒と欲に正直で豪快な私生活を送り、芸能界やスポーツ界の交友関係も広かった。

 【無類のギャンブル好き】
 麻雀、競輪、競馬を愛してやまないギャンブラー。費やした金額は「数十億円に上る」と明かしている。雀士で作家の阿佐田哲也(色川武大)氏を「先生」と呼び、一緒に全国の競輪場を巡って車券を買いあさる「旅打ち」をしていた時期もある。競輪で大勝ちした日に数千万という払戻金を無造作に紙袋に入れ、京都・祇園に出かけていたことも。とんねるず・石橋貴明には「最終日の最終レースは500万~800万円打つんだよ」とその流儀を明かしていた。競馬では、黒鉄ヒロシ、小林薫らと愛好会「競団連」をつくって活動。

 【女性関係】
 希代のモテ男として知られた。電通時代に一般女性と結婚、2児をもうけたが、1977年にディレクターを務めたCMに出演した夏目雅子さんと出会い、不倫交際に。桃井かおりとの関係が取り沙汰されたことも。銀座で飲むのも好きで、「薔薇(ばら)」や「檸檬(れもん)」といった難しい漢字をサラサラと書いてみせ、ホステスに「なんて読むか知ってる?」と言って口説いていた。京都・祇園の伝説の芸妓(げいこ)と京都で暮らした時期もあり、別れる際には「思い出をください」と言われて家を一軒買った。

 【作詞家】
 87年に近藤真彦の「愚か者」で日本レコード大賞を受賞。同曲は「大人の近藤真彦にふさわしい曲を」と依頼された。近藤は前年に最愛の母を亡くし、伊集院氏も夏目さんの死去から2年後。2人でつらい時期を乗り越えた作品だった。ほかにも薬師丸ひろ子、中森明菜、西城秀樹さん、とんねるず、岩崎宏美、KinKi Kidsら多くの歌手の作品を手がけた。

 【ミスターが母校に勧誘】
 立大に誘ったのは巨人軍の長嶋茂雄終身名誉監督だった。義兄の高橋明さんが巨人の選手だった縁で、高校時代の夏休みに会った長嶋氏から「野球をするならセントポール(立教)に行きなさい」と言われ立大進学を決めた。入寮時に文学全集を持ち込んだため、変わり者の新入部員として注目された。また、長嶋氏を恩師と慕う松井秀喜氏とも巨人時代から親交が深く、オフには好きな本についての勉強会も開いた。

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