NHK 猿之助容疑者過去作品配信停止を撤回「できるだけ速やかに配信を再開」 1000件もの批判の声

[ 2023年7月26日 15:41 ]

市川猿之助容疑者
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 NHKの山名啓雄メディア総局長(59)が26日、東京・渋谷の同局で定例会見を行い、父親への自殺ほう助の疑いで歌舞伎俳優市川猿之助(本名喜熨斗孝彦)容疑者(47)が過去に出演していた番組の販売停止の措置について「できるだけ速やかに配信を再開する」とコメントした。

 山名総局長は「停止に関して、非常に多くの皆さまから批判的な声をいただいた」と説明。批判の声は約1000件ほど届いたとし、「作品には罪はない」「有料の動画サービスなのでその番組を見るかどうかは利用者に委ねるべき」という声がほとんどだったという。

 「有料動画配信サービスの普及により、自ら選んで番組を見るというような権利意識が高まっておりまして、こうした声を受けまして、今回、慎重に検討した結果、番組の作品性は尊重されるべきだという結論に至りました。それに加えて、作品として価値やクリエイターの皆さんの成果をお守りして、コンテンツ文化を保護していくことも公共メディアに求められる役割だと考えております」としたうえで、「配信を停止していた番組はできるだけ速やかに配信を再開することといたします」と“配信停止”の撤回を発表した。

 さらに「今後、NHKオンデマンドにおきましては、原則、一部の出演者の逮捕での配信停止は原則行わない」とも併せて発表。ただ、「事案によっては総合的な判断で例外的に停止する可能性はある」とも付け加えた。

 同局は6月29日に同局の有料配信サービス「NHKオンデマンド」で販売されていた猿之助容疑者の出演作品について、その販売を随時停止していくと発表。配信を停止しているものは、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」「龍馬伝」「風林火山」などを含む8タイトル全158本が対象。大河3作品については同容疑者の登場シーンの有無にかかわらず、初回から最終回の全ての販売を停止した。「龍馬伝」で同容疑者が出演したのは最終回の1話限り。坂本龍馬(福山雅治)を暗殺する実行犯役で、わずかな時間の出演だったにもかかわらず全48回の配信全体に影響を与える形となった。これらのタイトルすべてを順次配信を再開していくという。時期は「準備ができ次第」だとし、一番、再開の希望が多かったという「鎌倉殿の13人」については8月後半に配信再開となる見込み。

 発表を受け、視聴を楽しんでいたファンからの苦情が相次いでいるという。また、「鎌倉殿の13人」の脚本を手掛けた脚本家の三谷幸喜氏は1日に生出演した番組で「容疑者でしょう?今のところ、刑が確定したら分かるんだけど、容疑者の段階でそこまでしちゃうのかなというのは理不尽な感じは少ししますけどね」とコメントして話題に。同局の判断には識者などからも疑問の声が出ていた。

 また、6月に大麻取締法違反(所持)容疑で逮捕(のちに起訴)された永山絢斗被告の作品も連得テレビ小説「べっぴんさん」などの配信停止としているが、こちらも準備でき次第、配信を再開する予定だという。

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