宮沢りえ「旅の先にある“何か”をつかみに行きたい」 障がい者殺傷事件モチーフ、主演映画「月」

[ 2023年7月21日 08:00 ]

宮沢りえ主演の映画「月」のポスタービジュアル(C)2023「月」製作委員会
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 宮沢りえ(50)主演の映画「月」のポスタービジュアルが21日解禁された。2016年に実際に起こった障がい者殺傷事件をモチーフにした辺見庸氏(78)の同名小説を「茜色に焼かれる」などで知られる石井裕也監督(40)が映画化に挑んだ渾身作だ。

 宮沢ほか磯村勇斗(30)、二階堂ふみ(28)、オダギリジョー(47)ら世代を超えた実力派が結集し、事件を生み出した社会的背景と人間存在の深部に切り込まなければならないと感じたという辺見氏の思いを体現した。

 重度障害者施設で働き始めたばかりの元・有名作家の洋子を演じた宮沢は「洋子の心は、ずっと、今も私の中を旅しています。この映画を観てくださった方と、その旅の先にある“何か”をつかみに行きたいです」とコメントを寄せた。

 入居者と心を通わせながら、世の理不尽さに誰よりも憤り、そして「命」を裁こうとする青年さとくん役の磯村は「撮影期間中、『人』とは何か。『生きる』とは何か。ずっと考えていました。その答えを出すことに、恐れさえ抱いていました。でも、これは決して他人事ではなく、きれい事を捨て、僕たちは向き合わねばならない。今はただ、この映画を観てもらいたい。対面して欲しい。そう思っています」と語る。

 施設職員として働きながら作家を目指している陽子を演じる二階堂は「この作品について、ずっと答えを出せずにいます。そして、答えを出すべきではないとも思ってます。命に対して私たちは容易(たやす)く傍観者になってしまう。しかしこの現実を真っ直ぐ見つめ、私たちの問題として考えたいと思い現場に参加させて頂きました」と振り返った。

 さらに洋子を「師匠」と呼ぶ夫の昌平をあふれるばかりの包容力で演じたオダギリは「人間は自分勝手でごう慢で、冷酷で残酷な生き物だ。ただ、この作品が描いているのは、そんな人間の温かみであり、思い遣りであり、何ミリかの可能性である。すべての人間に突き刺さる未来への希望だ」と語る。

 「新聞記者」など社会派の作品を数多く世に放ち、昨年6月11日に心不全のため72歳で永眠したスターサンズの故・河村光庸氏がエグゼクティブプロデューサーとしてクレジットされている。
 他に板谷由夏、モロ師岡、鶴見辰吾、原日出子、高畑淳子ら共演。10月13日、新宿パルト9、ユーロスペース他で全国公開。

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