「愛は勝つ」ヒット歌手・KAN メッケル憩室がん 4月予定のツアー中止も「心配ではなく楽観して」

[ 2023年3月19日 04:50 ]

メッケル憩室がんを患っていることを公表したKAN
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 「愛は勝つ」などで知られるシンガー・ソングライターのKAN(60)が18日、公式サイトでメッケル憩室がんを患っていることを公表した。「突然ですが、どうにもしゃれにならないご報告です。“がん”が見つかりました」とし、治療を最優先するため4月に予定していたツアーは中止して当面の間、演奏活動を休止する。ラジオのレギュラー2番組はこれまで通り出演するという。

 この日、FM COCOLO「KANと要のWabi―Sabiナイト」(関西ローカル)に出演したKANは自ら経過を説明。昨年10月20日に腹痛を発症し、痛みが何週間も続くため自宅近くにある内視鏡クリニックで胃カメラ検査を受診。見つかったポリープは全て良性で、医師からは「お酒を控えてください」と言われる程度だったという。その後、病状が変わらなかったため改めてCTスキャンで検査を行ったところ「おへその横に腫瘍らしきものが写っている」と診断された。別の病院で超音波検査や内視鏡検査を受け、腹腔(ふくくう)鏡手術を行って病理検査したところ、メッケル憩室がんであることが分かった。

 公式サイトでKANは「演奏活動は当面休止ではありますが、今後ともよろしくお付き合いいただければ幸いです」と説明。ファンに対し「どうか、心配ではなく、どうぞ、楽観していただければと思います。この件をサラッとしゃれにしながら演奏する日を常にイメージします」と呼びかけた。

 ▽メッケル憩室がん メッケル憩室は小腸の壁の一部が袋状になって外側に突き出たもの。胎児と母体を結んでいる卵黄管が、出産後に残ってできる。この憩室が生まれつきあるのはわずか2%。医療ジャーナリストで医学博士の森田豊氏によると「何らかの炎症が起きると腹部の痛みや腸閉塞を引き起こす」。これらの症状が出るのはメッケル憩室がある人の中でも4%から6%だという。原因は分かっていない。メッケル憩室がんについて森田氏は「極めてまれな病気。日本では数十例ほどしか症例がない」とした。

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2023年3月19日のニュース