明石市・泉市長 同市の子育て無料化政策は「こんなの簡単。ホンマにひどい、日本の政治は」

[ 2022年11月17日 20:07 ]

 問責決議案を巡る暴言の責任を取り、来春の任期限りでの政治家引退を表明した兵庫県明石市の泉房穂市長が、17日放送の朝日放送「News おかえり」(月~金曜後3・45)に出演。明石市が取り組んでいる無料化政策を「国もやるべき」との持論を語った。

 同市の無料化政策としては主に「18歳まで医療費」「中学生の給食費」「第2子以降の保育料」「親子の遊び場」「満1歳までのおむつ代」などがある。おかげで出生率は全国平均より高く、同市の人口は10年連続で増加。8年間で税収約32億円が増加したことなどが番組で紹介された。出演していた教育評論家の尾木直樹氏も「夢のような政策。これを各自治体とか国ぐるみでやってくれれば子どもたちが助かる」と言及した。

 子育てに優しい政策は、学生時代から頭の中にあったという泉市長は「当時から日本は世界の中で珍しく、子供にお金を使わないかわった国」と発言。そのうえで「こんなん簡単ですよ!」とキッパリ口にした。「明石の年間予算額は1000億円ぐらいなんですけど、30億円ぐらいでできますから。どこでもできること。ホンマにそうです。みんなができないと思い込んでいるだけ。こんなの簡単、国がやるべきです」との持論を語った。

 番組ではタレントの坂下千里子も「すごいありがたい話」と聞き入る一コマが。同市長は「他の国では当たり前。簡単ですよ、無駄遣いやめるだけです」と説明した。昨年から兵庫県内でも各自治体に広がりつつあり、全国的な広がりの可能性を見せている。それでも「本当は国がやるべき。簡単ですし、ホンマにできます」と話し、さらに「お金がないとか報道されますが、ないわけない。これだけ消費税を払って、保険料を払っているんだから。お金は国民が負担している。なのに、こんなに冷たいのは、お金が無駄に使われているだけ。無駄遣いをやめて、国民のために使うだけ」と活気を強めた。

 国政を見ていて、何を感じるかと問われた同市長は「(無駄遣いは)ほとんど、そうです。ホンマにひどいんです、日本の政治って。国民に負担を押しつけている」と、最後まで歯に衣(きぬ)着せぬ発言。来春には政治家を引退する意向だが、「私の政策は、私が市長でなくてもできる当たり前の政策。明石の政策なんて他の国では当たり前にやっている。当たり前の政策を引き継いでもらう方を見つけるだけ。引き継いだ後は、その方にお任せする」と、今後は政治家の育成に回るため地域政党を立ち上げる方針についても言及していた。

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2022年11月17日のニュース