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是枝監督 喝采12分間!2度目パルムドールに手応え 韓国映画「ベイビー・ブローカー」公式上映

[ 2022年5月28日 05:00 ]

観客の拍手に応える(右から)是枝裕和監督とソン・ガンホ
Photo By 共同

 フランスで開催中の「第75回カンヌ国際映画祭」で26日夜(日本時間27日未明)、最高賞パルムドールを競うコンペティション部門に出品された是枝裕和監督(59)の韓国映画「ベイビー・ブローカー」(6月24日公開)が公式上映された。上映後に観客のスタンディングオベーションが起こり、2度目のパルムドール受賞への期待が高まった。

 2200席が満席となった劇場の観客は総立ち。拍手は12分間続き、是枝監督や出演者が手を振るたびに歓声が上がった。主演のソン・ガンホ(55)やカン・ドンウォン(41)と肩を組み合って互いを称え合った是枝監督は「一丸となって作り出した映画が届けられたことをとてもうれしく思っています」。充実の表情で語った。

 育てることができない子供を親が匿名で置いていく「赤ちゃんポスト」を巡る人間ドラマ。赤ちゃんを連れ去って売ろうとする2人の男と、実の母親が共に養父母を捜す旅に出る。韓国映画の演出を初めて手がけたことでも話題だ。19年に主演映画「パラサイト 半地下の家族」がパルムドールに輝いたソンら、韓国を代表する俳優やスタッフらと全編韓国で撮影した。

 カンヌ常連の是枝監督は4年ぶり6度目のコンペ部門出品。2018年に「万引き家族」で悲願のパルムドールを獲得して以来の出品で注目度も高い。ちなみにこの年の上映は、約9分間のスタンディングオベーションで迎えられた。

 パルムドールの発表は28日(日本時間29日)。映画関係者は「後半の日程で上映されるのは注目度の高い有力作品」と話しており、機運は高まっている。

 上映中は笑いが起き、終盤には涙を拭く人もいた。是枝監督は「(ラストシーンまで)集中力が途切れずにたどり着けたかなと思いました」と手応えは上々。12分間の拍手喝采については「12分は長いな」と照れくさそうに頭をかいた。

 一夜明けた27日の会見で、是枝監督は作品に関し「人間のおかしみを表現したかった」と説明。ソンは是枝監督について「常にチャレンジを続け、驚かされる。日韓両国の文化の違いはあれど私たちは乗り越えられたし、だからこそ一層面白かった」と力を込めた。

 《パラサイトは10分間》近年のカンヌのスタンディングオベーションでは、19年にアジア作品として2年連続の戴冠となった「パラサイト 半地下の家族」は10分間。昨年パルムドールのフランス・ベルギー合作「TITANE/チタン」は9分間だった。「ベイビー・ブローカー」はいずれをも上回る“評価”を得たことになり、受賞に期待が高まる。カンヌでの過去最長スタンディングオベーションは、04年パルムドール作品で、米国マイケル・ムーア監督(68)がブッシュ政権を批判した「華氏911」の20分超えと言われている。

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