濱口監督 凱旋会見、オスカーの次は…ハリウッド、オファー来たら「挑戦してみたい」

[ 2022年4月6日 05:30 ]

凱旋舞台あいさつで笑顔を見せる(左から)濱口竜介監督、三浦透子、西島秀俊、岡田将生、霧島れいか(撮影・小海途 良幹)
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 第94回アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞した「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介監督(43)、主演の西島秀俊(51)が5日、日本記者クラブで凱旋会見を開いた。

 日本映画として「おくりびと」以来、13年ぶりの快挙から1週間余り。濱口監督は「村上春樹先生の物語の普遍性が受け入れられ、その世界を説得力のある形で画面に定着させてくれた俳優たちの力」と“勝因”を分析。西島も「喪失から再生への希望が描かれていることが、共感を呼んだのでは」と話した。

 今後、ハリウッドからオファーが来た場合について問われた濱口監督。昨年「ノマドランド」で作品賞と監督賞を受賞し、その後米マーベルの大作「エターナルズ」の監督に抜てきされた中国のクロエ・ジャオ監督(40)から授賞式で「正気でいなさい」と言われたことを明かし、「これは凄く重い言葉。正気を保って、足を地にしっかりと着けてやれる題材なら挑戦してみたい」と意欲をのぞかせた。

 国際長編映画賞受賞に加え作品賞、脚色賞、監督賞の4部門にノミネートされる偉業。「世界の目がアジアに向けられていることは分かった。世界に出ていこうとする方は、野心を持ってやっていただきたい」と後進にエールを送った。

 その後、三浦透子(25)、岡田将生(32)、霧島れいか(49)が合流し、都内で舞台あいさつを行い、オスカー像をファンにお披露目。三浦は、濱口監督が「意外と重かった」というオスカー像を初めて手にしたが、「そんなに重くない」と言ってのけ笑わせた。「ドライブ・マイ・カー」は、興行的にもオスカー効果で前週比132%の急伸。興行収入も大台突破の10億6235万円となり、西島は「この映画は今もなお、お客さんに育てられている。心から感謝します」と語った。

 《ウィル・スミス平手打ち、西島“見られず”苦笑い》授賞式で、米俳優ウィル・スミス(53)がクリス・ロック(57)に平手打ちした場面を見た印象を問う質問も飛んだ。「ドライブ…」チームは、その前のテレビ中継のCM時間中に会場の外に出ていたそうで、西島は「僕らは(CM終わりに)間に合わなくて、入れてもらえなかったので見ていないんです。その後も何の情報もなくて、帰国してからそんなことがあったのかという、感覚です」と苦笑交じりに明かした。

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