橋下徹氏 日本のロシアへの制裁措置に「経済制裁はあまり意味がなく本当にロシアと対峙するんだったら」

[ 2022年2月24日 10:24 ]

橋下徹氏
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 元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(52)が24日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。岸田文雄首相が23日に、ウクライナ東部の親ロシア派支配2地域を独立国家として承認し、派兵を決定したロシアの対応を受けて、3項目の制裁措置を発表したことに言及した。

 制裁措置は(1)2地域の関係者を対象とする査証(ビザ)発給停止と資産凍結(2)2地域との輸出入禁止(3)ロシア政府が発行する国債や政府機関債の日本での発行・流通禁止―で、事態が悪化した場合は先進7カ国(G7)と連携して追加対応を取る方針も示した。第1弾の経済制裁を発動した米国などと連携した措置で、ロシアの今後の行動を見極めた上で、G7各国とも意思疎通を図り段階的な制裁強化を想定。日本政府関係者は「日本として今できる精いっぱいの対応だ」と述べた。

 MCの谷原章介から「日本が打ち出した岸田総理の経済制裁、いかがでしょうか。これ、効きますかね?」と聞かれた橋下氏は「いや、効かないでしょうね」とし、その理由を「かつての米ソ冷戦の時には、ソ連の経済が弱かったので、経済的に締め上げてソ連は崩壊していきましたけれども、今のロシアはヨーロッパと非常に貿易の結びつきが強いところもありますし、ロシアは非常に準備をしていましてね。ドルの取り引きからどんどん脱却していって、ドルから締め出されても大丈夫なような状況を今、つくり上げているんですよね。そして中国との経済圏も話をして、今、中国の経済圏はすごく大きいですから、西側諸国から追い出されても何とか経済は保てていける。逆にロシアのエネルギー資源をヨーロッパの方が頼っている状況なんですよ」と説明した。

 その上で「だから僕は、経済制裁はあまり意味がなく、本当にロシアと対峙するんだったら軍事的に対抗するぞっていう意思をしっかり示しながら、それを回避するんだったら僕はある意味、優先順位で、これはウクライナの人からはものすごい批判を受けるかも分からないけれども、NATO(北大西洋条約機構)には加盟しないということを約束する。これは重要だと思います。領土は絶対に渡さない」と持論を述べ、「そして、いざロシアが侵攻してきた時には、NATOの集団体制ではなくて国連憲章の51条に基づいて、いわゆる集団的自衛権というもので対処するんだと。もうとにかく領土に入ってきた場合には武力でやるぞと。その代わり、ロシアが一番気にしているNATOの部分については、ウクライナは加盟させないということを言うしかないと僕は思います。これNATOの方のズルいのは、ウクライナの主権を認めると言いながら、ずっとウクライナがNATOに入りたいって言ってるのを、NATO側が拒否してるんですよ。実際、入れてないんです。であれば、表立ってロシアと約束する。僕はそういう選択も必要なのかなと思います」と自身の考えを話した。

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2022年2月24日のニュース