朝日杯決勝戦は菅井八段VS稲葉八段の同門対決 準決勝で佐藤天九段、永瀬王座を破る

[ 2022年2月23日 12:37 ]

<朝日杯将棋オープン戦>準決勝で佐藤九段(左)と対局する菅井八段(撮影・島崎忠彦)
Photo By スポニチ

 将棋の第15回朝日杯将棋オープン戦が23日、東京都の有楽町朝日ホールで準決勝2局が行われ、菅井竜也八段(28)が佐藤天彦九段(34)に、稲葉陽八段(33)が永瀬拓矢王座(29)にそれぞれ勝利し決勝に進出した。菅井、稲葉は同じく井上慶太九段門下で、決勝戦は同門対決となった。いずれも初優勝を懸けて戦う。

 菅井八段と佐藤九段による準決勝は、先手番の菅井八段が中飛車の出だしから積極的に指し進めた。終盤では佐藤九段が上部脱出を図って激しく粘ったが及ばず。大熱戦を制した菅井八段だったが「時間が無くなってからの終盤にたくさんミスをしたと思う」と言葉は少なかった。菅井八段は昨年末の銀河戦を制し、今年度2つ目の棋戦優勝がかかる。同門対決となった決勝戦を見据え「兄弟弟子での決勝戦で嬉しい。すごく強いので頑張りたい」と意気込んだ
 
 準決勝もう一方の準決勝は稲葉八段が永瀬王座に勝利した。先手番の永瀬王座の猛攻を冷静に対応し「苦しい場面もあったが、そこを持ちこたえて少しづつ良くなっていった」と振り返った。稲葉八段の朝日杯における最高成績はベスト8。「公式戦で永瀬さんに勝ったのは初めてなので、この勢いで決勝戦にぶつかっていきたい」と話し、自身初の決勝の舞台から初優勝を目指す。

 井上九段門下の〝兄弟〟対決となった決勝戦は、午後2時から同会場で行われる。


◆菅井 竜也(すがい・たつや) 1992年4月17日、岡山県出身の29歳。井上慶太九段門下。2010年4月、17歳で四段プロデビュー。17年に王位を獲得し、平成生まれ初のタイトルホルダーとなった。棋戦優勝は21年の銀河戦ほか3回。

◆稲葉 陽(いなば・あきら) 1988年8月8日、兵庫県出身の33歳。井上慶太九段門下。2008年4月、19歳で四段プロデビュー。17年の名人戦でタイトル初挑戦。棋戦優勝は13年の銀河戦、20年度NHK杯の2回。

続きを表示

この記事のフォト

2022年2月23日のニュース