日本音楽事業者協会 「昨今の一部野外イベント開催」に抗議 4団体共同で声明文「誠に遺憾」

[ 2021年9月2日 12:29 ]

 日本音楽事業者協会は2日、コンサートプロモーターズ協会、日本音楽制作者連盟、日本音楽出版社協会と共同で、「昨今の一部野外イベント開催」に関する声明文を公式サイトで発表した。

 8月29日に愛知県常滑市の県国際展示場で開催された野外音楽フェス「NAMIMONOGATARI2021」ではコロナ禍にもかかわらず、観客は体が触れ合うほど密集。マスクを着けずに大声を上げている人も数多く見られ、会場では酒類も販売された。終演後には会場周辺で飲酒して騒ぐ参加者もおり、駐車場には酒の空き缶やマスクのゴミが散乱。名古屋市内の2店舗では明け方までアフターパーティーが開催され批判が殺到した。

 ▽日本音楽事業者協会が4団体共同で発表したせ「声明文」は以下の通り。
 
 平素は私共、一般社団法人コンサートプロモーターズ協会、一般社団法人日本音楽制作者連盟、一般社団法人日本音楽事業者協会、一般社団法人日本音楽出版社協会会員社によるライブ・エンタテインメント公演事業にご理解ご協力を賜り有難く存じます。

 昨年2月来の新型コロナウィルス感染症の感染拡大状況にあって、私ども音楽団体及び全国の会員社では、感染拡大防止を第一義と認識し、政府関係省庁及び自治体、関係当局と協議を重ね、国の基本的対処方針、開催制限のもと、業種別ガイドラインに基づく感染拡大防止対策を徹底の上、公演を開催してまいりました。また、公演開催にあたりましては開催自治体とも協議を重ね、地域の感染状況等を共有し、しかるべき対策を施しております。

 かかるなか、昨今、私ども音楽団体に参加していない主催者による野外フェス公演において、感染拡大防止対策ガイドラインに示される基本的対策が守られないどころか、自治体との協議事項を遵守せずに開催した事例がいくつか散見されました。このような行為は、当業界が一年半に及ぶ国、自治体、地域関係者の皆さま、そして公演に来場されるお客様と構築してきた信頼関係を破壊し、このコロナ禍で日夜ご努力されている医療従事者の皆さま、地域保健機関の皆さま、関係当局の皆さまのご苦労を台無しにする暴挙と言わざるを得ません。かかる行為は、誠に遺憾であり、当該主催者には厳重に抗議いたします。

 音楽団体にて策定したガイドラインを参照していただくことは望むところであります。しかしながら、参照していただく限りはこれを遵守し、自治体、関係当局、また地域関係者の皆さまとの協議を踏まえ、公演会場において必要な対策を講じていただき、ご来場のお客様への周知を徹底しご理解ご協力の上参加いただくことが肝要であると存じます。

 今後とも私ども音楽団体、すべての会員社、関係者は感染拡大防止を第一義と心得え、国、自治体、関係当局と協議を重ね、必要な対策を講じたうえで、ご来場のお客様のご理解ご協力の下、公演を開催したく存じます。

 どうぞご理解ご協力のほどお願い申し上げます。

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