フォークに心酔の麗奈 吉田拓郎級 国民的スターの素質

[ 2021年6月30日 13:00 ]

「THE FIRST TAKE STAGE」ファイナリストインタビュー3

「THE FIRST TAKE STAGE」のファイナルに進出した麗奈

 今、若者の間で話題のYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」。その出演と歌手デビューを懸けたオーディション「THE FIRST TAKE STAGE」が最終局面を迎えている。ファイナルに駒を進め、新たに一発撮りに挑んだ4人に話を聞いた。

 ゲスト選考委員を務めている音楽プロデューサーの亀田誠治氏(57)に「2020年代を代表する国民的なシンガー・ソングライターになる」とまで言わしめたのが麗奈(20)だ。最終戦ではアコースティックギターをぽろんぽろんと寂しげに弾きながら自作曲「ワンルーム」を歌唱。スタジオを出るとホッとしたように笑みを向けた。

 「どうにか緊張しないように手の平に文字を書いてみたり、大きく深呼吸してみたりしたんですが、やっぱり緊張してしまった。でも、気持ちを込めて歌うことはできたと思います」

 フォークソングに影響を受けている20歳。同じ鹿児島県出身の長渕剛(64)の歌がよく流れている家庭で育ち、9歳でギターを始めた。中学生になると歌を自作するようになり、シンガー・ソングライターの大先輩である長渕について調べ出すと、その長渕が吉田拓郎(75)に憧れていたことを知った。

 「吉田拓郎さんのジャンルって何だろうと思って調べたら“フォーク”で。それからフォークを聴き漁りました。最近の歌とフォークを聴き比べしたりして。スリーフィンガーとか、かっこいいギターのアレンジや使い方にも憧れました」

 拓郎の歌で最も好きなのは「リンゴ」。イルカ(70)や村下孝蔵さん(99年死去、享年46)や森田童子(18年死去、享年66)の歌もよく聴くといい「フォークシンガーの歌詞はよく伝わってくる。たまにメロディーに合っていない部分があっても、その歌詞がすっごいいいし、現実味がある。自分もそういう曲が作りたいんですけど、なかなか難しくて」と、楽曲制作の“教材”にしていることを明かす。フォークに受けた影響は大きく、セミファイナルの動画のコメント欄には「女性歌手史上最高のフォーク」という書き込みも見られた。

 勝負曲に選んだ「ワンルーム」は、自分とは別の彼女に会いに行っている恋人の帰りをワンルームの自宅で待っている切ない気持ちを描いている。セミファイナルで国内外の視聴者から「声がいい」と評価が相次いだように、透明感のある歌声がなんとも聴き心地がいい。ゲスト選考委員を務めているOKAMOTO’Sのハマ・オカモト(30)からは「麗奈さんの声を聞くと、なんだか懐かしいような、そんな気持ちになります。日本人のDNA配列に、元からあるんじゃなかろうか?その声は才能です」と絶賛された。

 ファイナリスト4人に選ばれた感想を聞くと「結果を聞いた時は実感が湧きませんでした。でも時間が経つと嬉しさがだんだんこみ上げてきて、次は緊張が出てきて。感情がコロコロと変わっています」と明かした。全国各地で歌うことが夢といい、セールスポイントは「やはり声かなと思います。聴いた時に“麗奈の声だな”とすぐに分かってもらえる声です」とアピールした。

 ◇麗奈(れいな)2001年(平13)生まれ、鹿児島県出身の20歳。「ジョジョの奇妙な冒険」などのキャラクターを描くのが趣味。1メートル62。血液型O。

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