日テレ コロナ禍での4月改編「テレビの価値最大化、可能性を広げる番組編成」

[ 2021年3月10日 12:52 ]

日本テレビ社屋
Photo By スポニチ

 日本テレビが10日、4月期「番組改編説明」をリモートで行い、今春の改編の骨子を発表した。

 同局は一昨年まで年間世帯視聴率6年連続3冠を獲得していたが、昨年はプライム帯(午後7~11時)をテレビ朝日に譲り、全日帯(午前6時~翌日午前0時)、ゴールデン(G)帯(午後7時から同10時)での「2冠」だった。個人視聴率は「3冠」を獲得している。

そんな中での今回の改編率は全日8・44%、G帯9・2%、P帯19・0%(前回10月改編は全日5・0%、ゴールデン4・9%、プライム12・3%)となった。

 田中宏史編成部長は「コロナ禍で難しい時期での編成方針となる」と前置きしたうえで、4月改編のテーマとして「コロナで多様化した生活者のライフスタイルに、最大限“届ける”タイムテーブル」を掲げた。さらに、改めて「生活者ファースト」であること、「Withコロナ」&「Afterコロナ」時代の日本テレビの新たなタイムテーブルであること、配信をはじめとするマルチプラットフォーム戦略の推進を掲げた。

 この4月改編について「生活者、クライアントの更なる信頼を獲得し、テレビの価値最大化、可能性を広げる番組編成」と説明。「引き続きぶれることなく、個人視聴率をベースにした『視聴率3冠』、徹底した『コアターゲット戦略』を基本」とするという

 改編のポイントは大きく3つ。1つ目はGP帯の積極視聴強化。「火曜サプライズ」の後枠として新番組「ヒューマングルメンタリー オモウマい店」(火曜後7・00)を編成。過去2回放送した「びっくり仰天グランプリ」のレギュラー化となる。ドラマ3枠としても、女優の石原さとみ(34)と俳優の綾野剛(39)がダブル主演する水曜ドラマ「恋はDeepに」(水曜後10・00)、俳優の菅田将暉(27)が主演する土曜ドラマ「コントが始まる」(土曜後10・00)、女優の広瀬すず(22)と嵐の櫻井翔(39)がダブル主演する日曜ドラマ「ネメシス」(日曜後10・30)をラインアップ。コアターゲット向け企画強化に加え、宣伝施策もSNSを中心にアイディアを駆使し、話題作りの仕掛けやプロモーションを早期から展開する。さらに、土曜プライム帯の強化。昨年スタートした「I LOVE みんなのどうぶつ園」(土曜後7・00)、人気の教養バラエティー「世界一受けたい授業」(土曜後8・00)、1月にスタートした「1億3000万人のSHOWチャンネル」(土曜後9・00)に土曜ドラマを加えた「日テレ系土曜の夜」のさらなる強化を図る。

 2つ目のポイントはBS・プライム帯強化。土曜日の全日帯に大型生番組「ゼロイチ」をスタート。1部は10・30~11・45、2部は11・55~13・25の2部制で、タレントの指原莉乃(28)がMCを務める。金曜午後11時台に新音楽バラエティー時「MUSIC BLOOD」を新設。毎週1組のアーティストを迎え、今も“血液”として自分の中に流れる憧れの音楽原体験を、トークとライブで紐解く音楽番組となる。

 3つ目は平日午前ベルト番組リニューアル。「ZIP!」(月~金曜前5・50)と「スッキリ」(月~金曜前8・00)のキャスター陣を大幅変更し、ブランドの最大強化を図る。桝太一アナウンサー(39)は「ZIP!」を卒業し、「真相報道バンキシャ!」(日曜後6・00)へ“異動”。その「ZIP!」には、水卜麻美アナウンサー(33)が「スッキリ」から“異動”。番組ロゴも一新し、新たなスタートを切る。「スッキリ」には、岩田絵里奈アナウンサー(25)が加入する。昨年は1部、2部とも年間歴代最高視聴率を更新し、コア視聴率で同時間帯横並びで圧勝するなど、好調な番組をさらに高みを目指す。

 この改編に伴い、同局では長寿番組の終了も相次ぐ。「メレンゲの気持ち」(土曜正午)が25年の節目で幕を閉じるほか、「火曜サプライズ」(火曜後7・00)も丸11年で終了することが発表された。

続きを表示

2021年3月10日のニュース