米ジャズピアニストのチック・コリアさん死去 79歳、グラミー賞23回の巨匠

[ 2021年2月13日 05:30 ]

死去したチック・コリアさん(AP)
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 米ジャズピアニストの巨匠、チック・コリアさんが9日、がんのため死去した。79歳。公式サイトなどで11日、公表された。死因は「ごく最近見つかった珍しい形態のがん」としている。米メディアは南部フロリダ州タンパの自宅で亡くなったと伝えた。

 60年代からトランペット奏者のマイルス・デイビスさんらと活動を共にし、06年には米ジャズ界最高の栄誉とされる国立芸術基金(NEA)ジャズマスターズ賞を受賞。グラミー賞は今年3月の発表分も含め67回ノミネートされ、23回受賞した。NEAはコリアさんを「ハービー・ハンコック氏やキース・ジャレット氏と並ぶ卓越したピアニストの一人」と評している。

 ジャズにロックやラテンを融合させるフュージョンの先駆者としても知られた。ジャズピアニストの上原ひろみ(41)とはたびたび共演し、08年1月に連名のアルバム「デュエット」を発表。同4月に日本武道館で共同でピアノ公演を披露した。

 コリアさんはサイトに「私と旅路を共にし、音楽を明るく燃やし続けるのを支えてくれた全ての人に感謝したい」とのメッセージを残した。

 ◆チック・コリア 1941年6月12日生まれ、米東部マサチューセッツ州チェルシー出身。4歳からピアノを習い始め、高校卒業後、米ニューヨークのジュリアード音楽院に進学。68年にアルバム「トーンズ・フォー・ジョーンズ・ボーンズ」でデビュー。71年にバンド「リターン・トゥ・フォーエバー」を結成。代表曲に「スペイン」や「500マイルズ・ハイ」など。

 ▼上原ひろみ あまりに突然で、このニュースを受け入れられる状況になく、何も言葉が思いつきません。まだ受け入れるには時間がかかります。ご容赦ください。

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2021年2月13日のニュース