渡辺王将、過去5戦全勝の掛川市は「相性がいい地」 王将戦第1局あす開幕

[ 2021年1月9日 20:52 ]

<第70期王将戦第1局前夜祭>掛川城を背に徳川家康に扮した渡辺明王将(右)と山内一豊に扮した挑戦者の永瀬拓矢王座(撮影・西尾 大助)
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 渡辺明王将(36)=名人、棋王との3冠=に永瀬拓矢王座(28)が挑む第70期王将戦7番勝負は、10日から静岡県掛川市で開幕する。9日には市内のホテルで「開幕セレモニー」が行われた。

 新型コロナ感染拡大の影響を受け、前夜祭などの関連イベントは中止。飲食の提供を行わない「開幕セレモニー」に形式を変更し、出席者は両対局者、立会人、開催地の松井三郎・掛川市長、日本将棋連盟・佐藤康光会長ほか、関係者のみで執り行われた。

 松井市長は「ようこそ掛川へ。ぜひ歴史に残る素晴らしい対局を見せてほしい。王将戦を開催できたことを市民の皆様にも感謝したい」と挨拶。佐藤会長は「日本将棋連盟としても、より一層気を引き締めて感染防止対策を行いながら対局を続けていきたい」とした。また、「第70期王将戦はタイトルホルダー同士の対局。どちらも作戦家だが、渡辺王将はシャープな切れ味が特徴で永瀬王座は独特の粘りがもち味。好対照の棋風の二人が内容の濃い、熱い勝負を見せてくれるのでは」と期待を込めた。

 激励を受けた渡辺王将は「掛川で対局するのは6回目になるが、過去5回全勝と相性がいい。節目の70期に前夜祭や関連イベントが開催できないのは残念だが、タイトル戦にふさわしい将棋を全国の皆様にお届けしたい」と意気込みを語った。一方、王将戦初登場の永瀬は緊張した面持ち。「このような時期だからこそ、たくさんの将棋ファンの方に楽しんでいただけるような将棋を指したい」と静かに闘志を燃やしていた。

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