豊島竜王が初防衛「タイトル長く持ち続けたい」 羽生九段100期到達は来春以降に

[ 2020年12月7日 05:30 ]

初防衛に成功した豊島竜王(右、代表撮影
Photo By 代表撮影

 将棋の第33期竜王戦7番勝負第5局は6日、神奈川県内で第2日が指され、豊島将之竜王(30)=叡王との2冠=が84手で挑戦者の羽生善治九段(50)を下し、通算4勝1敗で初防衛を果たした。

 やや苦しい中盤戦から粘り強い応接で勝利に結びつけた豊島は「防衛を目標にしていたので、結果を出せて良かった。ホッとしています」と静かに喜びを語った。タイトル通算6期目となるが、18年に獲得した棋聖、王位を翌19年に連続して失い、同年奪取した名人位も翌期に失冠。防衛戦は4度目にしての初制覇に「タイトルを獲るまでも苦労した。その経験から焦っても仕方ない、いずれ防衛できるとは思っていた」と心境を明かし、今後については「タイトルを長く持ち続けたい」と意欲を示した。

 竜王戦史上最年長で7番勝負に進出した羽生は3期ぶりの戴冠に届かず「久しぶりの2日制は自分なりに充実して指せたと思う。(今局は)細かいところでミスがあった。そこは反省材料にしたい」と話した。現在タイトル獲得99期の羽生にとって、18年の名人戦(挑戦失敗)、棋聖戦(失冠)、竜王戦(失冠)に続き、節目の100期到達には4連続で足踏み。今年度はすでにタイトル挑戦権がなく、偉業達成は来春以降に持ち越された。

続きを表示

2020年12月7日のニュース